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- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061490406
作品紹介・あらすじ
レギュラシオン理論、他者との交通、歴史意識としての進歩観-。世界の急速な変容に対し、様々な知的冒険が企てられる。近代とは何か。近代の乗越えは可能か。新たな視座に立つ現代思想の試み。
感想・レビュー・書評
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現代思想の諸問題について、12人の論者がそれぞれの立場から考察を展開している論文をまとめた本です。
編者の今村仁司は、モダンからポストモダンへ移行するという単純な図式を排し、モダンの自己批判の契機としてポストモダンをとらえ、モダンの内部構造に規定されつつその問題を内部から批判的に考察しその枠組みに揺さぶりをくわえるような「トランスモダン」というべき試みこそが求められると述べています。
経済学・社会学の分野では、山田鋭夫はレギュラシオン理論の紹介をおこない、中村尚司は玉野井芳郎の経済学の意義を論じているほか、民俗学者の赤坂憲雄も国家についての独自の考察を展開しています。
他者や歴史といった哲学的なテーマにかんしては、フランス文学者の渡辺一民や精神分析の福原泰平、鷲田清一、野家啓一らの論考があり、このほか篠原資明や永田靖が現代の芸術について、有満麻美子と立川健二が言語についてそれぞれの問題意識にもとづく論文を寄せています。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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