日本の安全保障 (講談社現代新書 1375)

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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061493759

感想・レビュー・書評

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  • 2017年現在で20年ほど前の著作であるが、主に日米安保を中心に我が国の安全保障についての、現実的な立場からの考え方は色褪せていない。
    本書の中での、日本の安全保障体制はアジア太平洋の各国の安定とも無関係ではなく、その中で、日本の内向きな議論は世界に対する説明責任を果たしていないのではないかとの指摘は今なお妥当する。その上で、なお現行政策とは異なる道を進むとすれば、世界に対する責任を果たしうるオプションは何かについても考察している。本書において展開される、安全保障における軍事の役割を認識した上での、安全保障の現状に対する現実的かつ前向きな議論は、安全保障に対する責任ある考え方とはどのようなものかについても考えさせられる。

  • (2001.06.25読了)(2000.04.16購入)
    内容紹介 amazon
    「周辺有事」とは何か。ガイドライン見直しの核心とは?アジア諸国の軍拡、沖縄の米軍基地問題、シーレーンの危機――冷戦後の新しい視点からリアルに論じつくす必読書!

    ☆関連図書(既読)
    「在日米軍」小川和久著、講談社文庫、1987.06.15
    「軍事力とは何か」江畑謙介著、光文社、1994.12.20

  • 安全保障について書かれているということで読書開始。

    1997年に執筆されており、既に15年が経過しているが、安全保障の枠組みは全く変わっていない。南沙諸島や尖閣、ホルムズ海峡の封鎖など今でも報じられる内容が事細かに記載されてある。

    安全保障とは、安全を「保障」するものであり、希望的観測で論じられるものではないなど、改めて認識するために役に立つ。
    また、「軍隊の目的は『抑止力』である」ということも強くアピールされており、そして自衛隊は十分にその目的を果たすだけの力がある、とも理解できた。

    概要だけわかればよかったので安保条約などは飛ばし読みしたので十分なレビューではないが、手軽に入手した入門書としては十分に満足。

  • 軍事力の第一の役割は戦争の抑止である。
    冷戦後の米国の唯一の超大国としての国家戦略や、マラッカ海峡や東シナ海における海賊、朝鮮半島・台湾海峡・チャイナの軍拡、それから沖縄に駐留する米軍の意味なんかを論じてる。
    特に気合いが入ってるのが在沖縄米軍。この存在は日本を防衛するためではなく、東アジア全体の平和と秩序の維持に関わっている。ただ単に米軍撤退せよは無責任な発言だと。バーチャルプレゼンスや航空遠征軍といった概念もこの本を通して初めて知った。十年以上前の本だけどベースにある考え方は今も参考になる。

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