- Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061585256
作品紹介・あらすじ
私は万葉の歌が好きで好きでたまらない。雄略天皇の求婚歌、大伴坂上娘女や笠女郎、狭野弟上娘子の恋愛歌、家持夫妻の相聞歌、虫麿の伝説歌等々どれも皆すべてすばらしい。東歌や嗤笑歌などを愛唱していると憂鬱などはふっ飛んでしまうから不思議である。世の中の方々がもっと万葉歌を愛唱してくださったらと思う。そのため一読すぐ理解できる現代語訳の必要をしみじみ感じてこの書を世に送った次第である。(著者「まえがき」より)
感想・レビュー・書評
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『万葉集』に収められている歌を紹介し、その魅力を読者に解説している本です。
最初に『万葉集』の概要が説明されており、つづいて四つの時期に分けて、それぞれの代表的な歌人たちの歌がとりあげられています。また、『万葉集』の構成にそうかたちで、東歌や笑嗤歌、防人歌にも、独立の項目が立てられています。
やや古い本ではあるものの、読者にとってしたしみやすい現代語訳によって歌の意味が解説されており、おもしろく読むことができました。著者は「まえがき」にあたる「現代語訳による万葉名歌の鑑賞」という文章のなかで、「私は万葉の歌が好きで好きで堪らない」と述べており、そうした著者の姿勢が前面に出ているように感じますが、このくらいの熱量で解説がなされているほうが、読者を『万葉集』の魅力に引き込む入門書としてはのぞましいのかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
筆者の万葉集好きが解説にあらわれてる。
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万葉集の研究や各ジャンルの歌についてわかりやすく紹介してくれていたのでよかった。歌の意訳については、桃尻語調で好みが分かれると思う。