- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061597150
作品紹介・あらすじ
君主としての人間形成はどのようになされたのか。明治天皇を範とする帝王教育や大元帥になるための軍事教育を受けた皇太子時代から、即位を経て政治的君主へと変貌していく過程を、新たに発表された膨大な資料をもとに克明に描出する。神秘のベールに包まれた昭和天皇をひとりの人間としてとらえ、実像に迫る出色の研究書。ピュリッツァー賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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図書館にて借りた本。
ピューリッツァ賞受賞作。昭和天皇の終戦までの生涯が分かる。
昭和史に関して、類書を読まなければと思ったのでこの本を読んだ。しかし大変読みにくく、大半が天皇の戦争責任を追及するものだった。
19歳の時の昭和天皇は、無口、軍人精神の欠如、周りに影響されやすいといった特徴があった。また海洋生物など科学分野に興味があった。
1919年当時、天皇家は山林経営をしており、年600万から800万の収入があった。加えて満州鉄道などの大企業の有価証券も保有しており、莫大な配当金収入などがあった。皇族が株式市場などで資産運用していたことに驚いた。
南京大虐殺の起こった要因として、軍紀の崩壊、人種的な優越感、復讐心、そして極端な心理的不満があった。また、満州事変など、戦争といわず事変に留めた理由は、戦争になればアメリカから鉄や原油を輸入することができなくなるからだった。
昭和史について類書を読んで考えを深めることができた。作者によって事実の選別や視点の違いがあるので、その点を学ぶことができた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ピューリッツァー賞
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資料ID:C0026667
配架場所:本館2F文庫書架 -
昭和天皇に戦争責任があるという結論を導こうという魂胆がありありで、客観性に乏しい。
一方、昭和天皇の一生がこれを読めば大まかにではあるがわかるという点では重宝。