幼虫旅館 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.00
  • (0)
  • (3)
  • (8)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 39
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827707

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 題名からしてあまり気持ちの良いものではなくって
    これはホラー要素の強い気持ち悪いお話かなって勝手に予想。
    それを中途半端に踏襲したりしながらなかなか面白い内容だった。
    どうやら三部作のようでイマイチ内容がよくわからない点もあったので
    最初から読み直してみなくては。
    新たな発見があったり、人物像に違った視点で望めるのかもね。

  • 「虫とりのうた」「赤い蟷螂」に続く三作目(何シリーズと言うのがいいんだろう…虫シリーズ?)前二作と同じように都市伝説がテーマになってます。今回は「聞いたものは必ず頭がおかしくなる自殺テープ」が登場。前二作とも微妙に繋がってるので順番に読んだ方がいいと思います。
    ホラー要素もあるけど今回はどっちか言うとミステリ寄りだった気がします。あまりに陰惨な殺人描写には辟易したけど、ストーリーは楽しめました。ただ、今回も謎投げっぱなしな感満載で、やっぱりもやもやさせられました。旅館の引き出しに入ってた謎のメモと写真は一体…??「虫とりのうた」の呪文が登場するあたりも、次作への伏線でしょうか。引っ張るなぁ。
    前二作の内容をほとんど忘れてたんですが、益田と由貴子ってこんな嫌な奴だったかな。二人には不快感しか沸かなかった。真樹男の得体の知れない不気味さはなんかいい。

  • ホラー風味の強いミステリー。タイトルから推測されるような「蟲々としたグロテスクな表現」は……一箇所くらいあったかもしれないが、それがメインではない。蛍の間、蝶の間、蟷螂の間などなど、昆虫の名前がついた旅館の部屋がホントにあったら楽しいだろう。物語中では、地震あり台風あり、殺人あり、で、秘湯への旅行がとんでもないことになっていく。先が気になって、睡眠時間を削って読んでしまうかもしれない。

  • 赤い蟷螂の続きっぽい

  • 薄っぺらでリアリティに乏しい人物描写、決して巧みとはいえない筆運び…、こりゃ外したかなあ、と思いながら読んでいったが、なかなかどうして、プロット自体はちょっと面白い。
    が、読了して残るのはやはり、1つ1つのディテールの披歴手法が拙いなあ、という思い。
    うーん、もったいない。

  • 前作「赤い蟷螂」の続編で、前作同様主人公は赤井(妻子持ちでサラリーマン)

    ≪あらすじ≫
    社長になった益子(前作「赤い蟷螂」で同級生の斉藤を自殺に追いやった人物)
    に旅行に誘われた赤井の上司が
    自慢話を聞きたくないため
    赤井に代わりに旅行に行ってくれと命じる。

    嫌がる妻と気味悪い生後6ケ月の我が子を連れて赤井は
    地元住民から「幼虫旅館」と呼ばれる
    不知旅館に赴く。

    旅館に到着し、旅館の主人・長谷川の案内のもと
    大学の同級生・益子と再会。
    他の宿泊者は益子の秘書・草野と隣室に宿泊している小説家・黒瀬。

    翌日朝早くに目を覚ました赤井は
    窓から巨大な芋虫のような幼虫を連れた人物を目撃する。
    幻覚か何かと疑う中、赤井の部下・西本が後乗り到着する。
    そして西本から
    この旅館で自殺した人が、自殺する前に録音したテープがあり
    そのテープを聴いた人は気が狂うという都市伝説を聞く。

    その夜赤井たちが麻雀をしていると大地震が発生。

    旅館に向かう途中にあったつり橋が落ち
    電話線は何者かに切断され
    携帯は圏外で孤島状態
    そして管理人室で長谷川が首吊り死体となって発見される。

    その後、黒瀬より語られる
    長谷川と都市伝説の自殺テープを共に聞いたという事実。
    さらに
    拘束された本当の旅館の主人の発見
    新たに語られる過去の凶悪犯罪「OL殺害事件」
    その犯人が長谷川だったという真実
    そして草野の死。

    果たして犯人は誰なのか?
    都市伝説の呪いなのか?
    それとも幼虫様の祟りなのか・・・


    ≪感想≫
    前作の続編で、しかも本作終盤で次回への伏線とおぼしき謎のメッセージが・・・1作ごと完結にしてほしかった
    これじゃ赤井が名探偵ばりに事件遭遇人物になっちゃうよ。
    怖くもなく犯人が簡単に読めてしまったのが残念

  • デビュー作は読んでいたのですが、その次の
    「〜蟷螂」は未読のまま、この3作目を手にしたものの...
    一応、繋がってる世界だったのね...。知ってれば先に
    蟷螂を読んだのにー。
    で、正直既読だった「虫とり〜」の印象を殆ど忘れて
    いたのですが、読み易くなっているし、グロさや
    嫌悪感を煽る描写など、よりベタになった分だけ
    インパクトや怖さや厭な感じは響くような気がします。
    厭な感じって怖さよりも、ジワジワと追い込まれるよね。
    そして、昆虫という異形の生き物が持つ怖さや
    精神的な嫌悪感を上手く利用しています。
    ミステリーというよりは...ホラーに近いにかも。

    で、相変わらずの謎の呪文「かしでえんま...」が登場。
    ひっぱりますねーw。
    主人公の「赤井」氏に纏わりつく恐怖や事件...は今後
    その息子の「真樹男とどのように関わってくるのか...?
    ノーマークでしたが次作も楽しみになっちゃいました。

  • 「虫とりのうた」「赤い蟷螂」に続く虫っぽいホラーミステリ。それほど順番は気にしなくてもいいかと思うけれど、前作との関連はややあります。
    嵐の山荘(実際はひなびた旅館)パターンで次々事件が起こる、という王道ミステリパターン。そこに絡む「幼虫様」の言い伝えというホラーテイスト。もうじわじわじめじめと迫り来るいや~な感じが圧巻です。後味もじめーっとしています。あの呪文は……?

全10件中 1 - 10件を表示

赤星香一郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×