白い心臓

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062095839

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  • おばの自殺から始まりテンポ良く始まった物語。そのまま行くかと思いきや少し退屈ぎみな仕事と妻との新生活。2人の妻を亡くし3回結婚した父の人生も、自分が一緒に居ないときの妻の生活も、孤独な友人の生活も、外で喧嘩をしているカップルも……何を考え何をしているのか知りようがないのは当たり前。でも主観で想像したり判断したりするものだし、それが文章になっている感じが、自殺から始まった話なのに不思議とリアル。知りたいか知りたくないかよりも、知ってしまった後も人生は続き、人は適応していく。思っていたのと違ったけど面白かった。

  • 一言で言えば父親の過去が明らかになるミステリー風の展開だが、謎解きは重要ではない。主人公と妻、友人女性との関係、キューバで出会ったカップル、マクベスなどのエピソードが絡み、プロットはふらふらとさまよう。うまいとは思うが面白がれなかった。思索的な部分がとにかく読みづらい。訳文のせいもあると思う。「ついにはすべて、無、何もなんでもないし、誰も誰でもない、かつて存在したように、そして世界の弱々しい車輪は、言われていないし起こってもいない、また認識も証明も不可能なことを聞き、見て知っているという”記憶喪失者”によって推し進められる」翻訳者の能力が明らかに不足している。

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