ホテル・クロニクルズ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 20
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062126519

感想・レビュー・書評

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  • 熊野へ向かう列車でキスをするカップルの女に淫蕩な血を幻視した「私」は、那覇、ランカウイ島、ワイキキ、金沢、ソウルを経巡りながら、存在を問い、死と向き合う。
    それぞれの土地の記憶から紡ぎ出された物語は、やがて語る自己を無化し、すべてをエロスへと解け出させてしまう―。
    交差点を探す連作短篇集。
    (アマゾンより引用)

    全然分からない。
    一体誰目線で話が進んでるのかも、短編なのか話が繋がってるのかも、結局何がどうなったのかも???

    私が理解力なさすぎ?

  • この人の監督した映画がすきで、観ていました。図書館で見つけたとき内容は正直期待していなかったのですが、引きこまれ一気に読んでしまいました。フィクションかとおもいきやノンフィクションで実際に体験したことや著者の知り合いや友人の話が主である。どこか現実離れしていて、同じ時間を生きているのに別の扉を開いたその世界の住人であるかのような話なのだ。著者がそういった人や世界を呼びよせるのか、わたしには関り合いにはならないだろう類が満ちている。
    小説家や文筆家だったらこれらの体験を緻密に掘り下げて文字を通して描写するだろう。ただ著者は映画監督なのでそこまではしない・・・というかできかねるのだろう。できないのかもしれない。だから映画を撮るんだろうし。何冊か本を出しているので読んでみたい。

  • 実話に基づいたフィクション、なのかしら。
    文才もあるのですね青山さんは。
    文章、好きです。

  • 短編小説集。

    しゃべりすぎ、まとまりなし。

    浅薄、小説としての物語がつまらない。

    作家たちの名作を文中にちりばめる。しかしその効果もまた何を言い表したいのか不明。

  • 2008/9/30購入

  • 短篇でありながら、大作を読み終えたような疲労感を読者にもたらす強力な小説。七つの連作短篇は、作者を思わせる映画監督の語り手が旅先のホテルで出会った他者や出来事と想念、旅を背景とした意識の変容を綴るもの。決して物語の焦点がホテルそのものにあたっているわけではない。「中上健次」「ゴダール」「マイルス・デイビス」「ブライアン・ウィルソン」といった巨人を言及し、何かに取り憑かれたようにブライアンに関する考察を書き綴る作者は、大きな重圧の下で作品を産み落とす巨人が抱えた孤独を、ひたすら求めているように感じる。決して容易く読める小説ではないが、創作者の魂がギリギリまで浮遊した一冊だと思う。上に挙げた巨人の名前に目が止まった方は興味本位でいいので是非読んで欲しい。

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著者プロフィール

1964年7月13日、福岡県北九州市門司に生まれる。立教大学英米文学科卒。
1996年『Helpless』で劇場映画監督デビュー。2000年『EUREKA』がカンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞とエキュメニック賞をW受賞。同作の小説版が三島由紀夫賞を受賞。2011年『東京公園』でロカルノ国際映画祭金豹賞審査員特別賞受賞。2015年度まで4年間、多摩美術大学映像演劇学科教授。2016年度、京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映画学科の学科長を1年のみ務める。2020年公開の『空に住む』が遺作となった。2022年3月21日逝去。

「2023年 『青山真治クロニクルズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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