- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062127752
作品紹介・あらすじ
携帯メールが織りなす、流れ星みたいな恋の物語。
感想・レビュー・書評
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○2008/02/26
なんとなく手に取ったら表紙絵が可愛かったから入れてみた。無難な純愛モノかなぁと思ってたけど、全然違った。面白い。
頭のほうは、大丈夫かコレとか思ってたけど、最後は溜息が出た。いいですこれ。
主人公が無理なく成長していく過程に好感。登場人物(…)たちもなかなか個性的で面白いし、大穴だった。
教祖のキャラが一番面白かっただろうか。
星子の正体については、まさかキカか!?とか深読みしすぎてしまってちょっと残念だったけど(笑)
こういう平凡っぽいものが当たったのは久しぶりな気がする。
○2010/05/28
ブックレポートにて好きな本として紹介。久々に読み返したけどやっぱり好きだった。今思えば全然平凡じゃないけど(笑)
ふわふわした抽象的なものばっかりじゃなくて、トカジタカコとか引きこもりについてとか、現実的なものも多いのに、世界観が全く崩れない…というか、新井さんの中に現実を引きこんでしまってるというか。やっぱすごいイイ。
以下紹介したり紹介しようと思ってチェックした箇所。
虫とのお話。詩の「バンドエイド」。
”老人は、ほめられたのがうれしかったらしい。東ヨーロッパの国境線みたいに入り組んだ顔のシワをさらにくしゃくしゃにして微笑んだ。”
”恵理が満天の星を見上げて言った。「何だか掃除機で吸い取ってしまいたくなるわ」”
”雲が赤や黄色に染まっていて、ケチャップや溶けたチーズが載ったピザみたいだった”詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新井千裕の「忘れ蝶のメモリー」は、個人的に平成の日本小説トップ10に入るお気に入りです。
寡作な作家ですが、どの作品にも底流する物悲しいテイストがあります。現代日本という、愚かだが愛さずにいられない時空を、分子レベルの悲しみに分解したのちに、ちょっといびつな粘土細工に練り上げるような作風(なんだかさっぱりわからない形容ですね)。
本作も新井千裕的世界観がほんのり漂います。
ひきこもりの男の子が「逆上がり教」という新興宗教に入信し、一人前の「鉄棒調査員」になる姿が描かれる。と書くと得体が知れませんが、期待を裏切らない完成度。
おすすめの210ページ。 -
引きこもりの少年が過疎化の村に行って一騒動巻き込まれて、ひとつの決意をする話。可愛らしいタイトル・冒頭の詩のやりとりから、趣変わって変な物語だけど、点と点が繋がるエピソードがいくつもあってまぁまぁおもしろかった。まさに、野趣あふれるような。
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びっくりするような設定が多いけど、心がほっとする本でした。
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ちょっと不思議な物語。読み終わったら、「あ、主人公が成長してる」というのが、私の感想。
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「サルだってひきこもりだって恋をする宇宙だってトカジタカコする」
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2007.10.26