世界遺産 ユネスコ事務局長は訴える

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  • 講談社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062147484

感想・レビュー・書評

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  • 世界遺産を知るためには、学術的な観点からのアプローチも必要だと思い、購入。

    文章の巧拙はともかくとして、書いてある事自体は、世界遺産を知る上では、非常に価値のあるものだと思った。

    読み終えてみて自分なりの感想をひとつ。

    世界遺産とは、一言で言ってしまえば、「顕著で普遍的な価値」を有している不動産のこと。この顕著で普遍的な価値、というのが、実に捉え方が難しい。現状の世界遺産の中には、本当にその価値があるかどうか、疑わしいものもある。

    また、毎年1回の世界遺産委員会にて決定する世界遺産ですが、純粋に価値があるかないかの技術的なジャッジではなく、もっと政治的で人道的なジャッジによって決まっていることがわかった。

    このままでいくと、世界遺産は増えつづける。そうなると、本当に守るべき遺産へお金がかけられらくなることは容易に予想がつく。世界遺産とはのなんなのか、改めて考えさせられた本。

  • いまの世界遺産が抱える問題や世界遺産の背景などがまとめられた本。マイスター対策では、世界遺産の歴史、現在抱える問題点とその考え方を知るのに大変役に立った一冊。

  • 1.人類の誕生
    トゥーマイ猿人 700万年前
    ルーシー(アファール猿人) 320万年前
    ホモ・エレクトス 170〜180万年前
    ホモ・サピエンス
     20万年前 アフリカ
     10万年前 アフリカを出発
     4〜5万年前 中東経由でヨーロッパへ *ジブラルタル経由説もあり。
     1万7千年前 スペイン北部のアルタミラ洞窟
     フランスのヴェゼール渓谷のラスコー洞窟
     3万2千年前 フランス南部のショーベ洞窟
    2.アブ・シンベル神殿の救済
     紀元前1250年ごろ、ラムセス二世が建立
     高さ33メートル、幅38メートル、奥行き63メートル
     年に2回、ラムセス二世の誕生日と即位の日には神殿の奥まで日の光が差し込み、王の像4体を照らすように設計されている。
     1036個のブロックに切断し、60メートル上の高台に移築した。


     
     
     


  •  日経で松浦肇さんの記事を見ると、セットでお父様を思い浮かべてしまう。

    こちらの本は、読んで良かった♪

    マジで文化の多様性を認めることによって戦争はなくなるし、
    民族間の憎しみは軽減されるわ。

    それに自国の文化を誇りに思い大切にしていく心って、
    直接の幸せに繋がっているはず。
    ユネスコの意義は大きいわ。

    目先のお金に惑わされて、商業に走るのもいたし方ないけど
    やっぱり昔からの文化は、守ってちょっと遠回りしてでも
    景観は大事にしたわね。ユネスコは、内政干渉はしないけど
    存在感だけで、みなが動くからいいわね。
    壊すのは、簡単だけど再生は不可に近いから
    ユネスコのような通信簿をくれる機関があると助かるもん。

    あまり、言語文化について考えたことはなかったけど
    冒頭の少数言語の重要性を読んでへえ〜って思ったわ。
    まあ、古典が大の苦手なアタクシが言語の伝統うんぬん言う資格は
    ないけど。せめて現代語訳でも読んでクラシカルな文学にも触れていきたいなあ。

    松浦氏に感謝!!
    心から敬意を表します。
    そして松浦氏の偉業を無駄にしないためにも
    文化に感謝していきたわ。

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著者プロフィール

松浦晃一郎:1937年生まれ、山口県出身。外務省入省後、経済協力局長、北米局長、外務審議官を経て94 年より駐仏大使。98 年世界遺産委員会議長、99 年にアジア初となる第8代ユネスコ事務局長に就任。著書に『アジアから初のユネスコ事務局長』(日本経済新聞出版)、『世界遺産:ユネスコ事務局長は訴える』(講談社)など。

「2022年 『世界遺産の50年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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