「地球温暖化」論で日本人が殺される!

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150361

感想・レビュー・書評

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  • 内容はわかりましたが、
    具体的に私たちはどうしたらいいのか
    どう考えたらいいのか、惑わせるだけの
    トンデモ本と思われなくもない。
    何億年前の気温の話とか、信憑性を感じないのは素人だからかもしれないけれど、もう少し庶民的な内容を探してみよう~。

  • 京都議定書を日本は守ろうとしているようですが、二酸化炭素を多く排出している米国や中国が参加していないことや、排出権取引等、現在の不平等条約のような気がします。

    さらに不思議なのは、米国追随の日本がなぜこの京都議定書だけは独自路線を取っているのかがわかりません。そのような思っている時にこの本に出会ったのですが、日本は温暖化ではなく寒冷化が進んでいるようです。

    サブプライムローン問題で金融不安が起きていますが、これを復活させるための切り札として「エコ」があるという話も聞いたことがあります。いずれにせよ、地球にとって本当に良いことを世界中が目指して欲しいと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・石油ショック時の対応として、世界の多くの国々は石油がなくなるという不安から「縮小再生産」に切り替えたが、日本は「価格が上がる」と考えて拡大再生産に向かった。技術革新、合理化、省エネルギーにより日本が栄えた(p8)

    ・京都議定書を守ろうとしているのは日本だけというのは、報道界のタブーである(p39)

    ・地球温暖化において人為的な影響割合:93%、二酸化炭素の影響:53%、京都議定書対象国:59%、批准した国:62%、従って18%となる。これを平均的に6%削減しようとしているので、全体の1%削減となる(p49)

    ・気温が急上昇した約1万年前を基準とすると、温暖化は6000年前に平均気温は7℃も上昇(海面が今より3~5メートル高かった)した(p52)

    ・スターバースト現象(宇宙線が大量に降り注いで雲を発生)が過去46億年に3回起きている、最初は地球誕生、二回目が23億年前、3回目が8~6億年前である(p60)

    ・雲が気温の変化に大きな役割を果たしているのはわかるが、メカニズムがわからないから評価をしていていない、比率にして水蒸気の1割の二酸化炭素が温暖化の主犯になっている(p65)

    ・3億年前に地球は大変寒くなって、2億5千万年前に、90%以上の生物が死んでしまう最大の大量絶滅があった、これは6500万年前の恐竜よりも前のこと(p67)

    ・南極において崩れ落ちる氷河は、溶けると同時にその水分によって大量の雪が降って、また氷ができているのが事実(p72)

    ・スーパーコンピュータによるシミュレーション結果は多くの人が信用する傾向にあるが、そこに入れるパラメータによって結果が異なる、パラメータを入れた人が計算している(p75)

    ・20世紀後半に地球が温暖化しているのは事実、東京は江戸時代より3℃上がっているが、そのうちの2℃程度はヒートアイランド現象による(p81)

    ・4世紀頃、地球は寒冷化の時代となり、有名なゲルマン民族の大移動が起きている、民族の大移動は寒冷化の時代に南へ向かって起きている(p88)

    ・IPCCの研究所では、1940~1970年において気温が低下しているが、この頃は経済活動が活発で化石燃料の使用料は急速に伸びている、その説明はされていない(p104)

    ・ゴア氏の言うところの「不都合」とは、メキシコ湾流が止まってヨーロッパが寒帯になる、「アメリカ人とヨーロッパ人にとって」という限定つきである(p117)

    ・鶏肉に塩をよくかけて焼くと、ちょうど400~500℃の温度になる、鶏肉・塩・火という3条件がそろっているので煙の中にはダイオキシンが含まれると考えられるが、焼き鳥屋の親父にダイオキシンによる患者がいないということから、毒性は低い(p125)

    ・中国において、唐が滅びたとき、元から明、明から清に変わったときはいずれも寒冷化のとき、大陸内部の地域は海による緩衝作用が少ないので、気温変化の影響大(p137)

    ・レジ袋は、かつて用途がなかった成分からポリエチレンにより作られている、エコバックは他の用途にも使える成分が使われていることが多い(p159)

    ・国産割り箸は、材木を育てる上でどうしても出てくる間伐材や、角材を取った残りの部分から作られている、中国の場合は立派な木を切ってそのまま生産している(p163)

    ・飛行機と鉄道の比較で、東京大阪間が二酸化炭素の発生量は10分の1であるが、燃料代はそうないので料金はあまり変わらない(p165)

    ・かつて、リンと酸の汚染が、脊椎動物を出現させた(p176)

    ・石油という資源のすばらしいところは、いろんな素材(プラスチック、燃料など)になること、石炭や原子力は、熱や電気をつくるという燃料としての使い道しかない(p190)

    ・日本の国土で本来賄える人口は3000万人程度、現在の1億3000万人は、産業で儲けたお金で外国から食糧を買って成立している(p200)

    ・アラル海や黄河で現在起きている砂漠化は、温暖化のためでなく人口増加のためである(p211)

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著者プロフィール

1943年東京都生まれ。工学博士。専攻は資源材料工学。
東京大学教養学部基礎科学科卒業後、旭化成工業に入社。
同社ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、2007年より中部大学教授。
テレビ番組「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)などに出演。
著書『ナポレオンと東條英機』(KKベストセラーズ)、『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』3部作(洋泉社)他ベストセラー多数。

「2017年 『武田邦彦の科学的人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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