- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062151511
感想・レビュー・書評
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「泣いた赤おに」の自己犠牲が自己陶酔に思えて苦手だ。だが子どもの頃初めて読んだ時は、悲しくてやりきれないものの、確かにじんわり感動したことを思い出した。
鴻上さんの言う「納得しないけど感動する」を採り入れると、好みではない物語も否定せずに済む。
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いい本でした。鴻上さんの文章は読みやすく、好きです。『アルジャーノンに花束を』『百年の孤独』を読んでみたくなった。
『人間失格』の太宰の「反社会性」になるほど。働きながら、太宰を読むのは困難だ。
『泣いた赤おに』のなかの文章。
僕たちは、分からないのに感動することができる。人生の意味が分からないのに、生きていくエネルギーが生まれるという〝不思議〟と対応する。 -
この本を読んで、ガブリエルガルシアマルケスの百年の孤独を完全に読み間違えていたことがわかった。それだけで読んでよかった。
本を紹介している本を読むということはとてもヘンテコだけれど、その文の中に著者の考えや生き方が垣間見えて、「どんな本?」ではなく「なんでその本?」がわかるから面白い。
本を読む、特に小説とか物語を読むことが娯楽という位置づけになり、ビジネス本が勉強という位置づけになり、なんとなく物語の肩身が狭くなりがちだけど、物語は人を豊かにする。
昔、人を一番深く理解しているのは心理学者ではなく小説家だなんてことを言っていたけれど、おそらくソレはただしい。
とある詩人が、小説を読んだ量で政治家を選べと言っていたけれど、おそらくそれも正しい。
時間を生産的に使いたいのならば、やっぱ物語でしょう。 -
鴻上さんによる名作紹介なんだけどエッセイに近いです。とりあえず「ガープの世界」の映画は見よう。
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12作品それぞれを魅力的に紹介していて、とても読んでみたくなった。
今までずっと、「物語」と向き合ってきたからこその言葉がそこにあると思った。 -
本(戯曲も含む)の紹介。私が読んだことのあるもの半分・ないもの半分。ないものは今から読む予定。
私があの本について感じていたけど明瞭に言葉に表せなかった事をわかりやすい言葉でさらっと書けるこの作者はやはり素晴らしいと思った。 -
人気劇団を10年以上率いてきた自負にあふれた作品。
12の物語を紹介しつつ、自分の半生に思いをはせている。
すでに読んだものが大半だったが、懐かしくてうれしかった。
また読んでみたいと思った。