世界の果ての魔女学校

  • 講談社
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本棚登録 : 153
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062163538

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと想像していたのと違ったので、点が辛くなってしまったかな。もう少しひとりひとりのエピソードを掘り下げてほしかったなと思う。

  • 【収録作品】アンの物語/ジゼルの物語/アリーシアの物語/シボーンの物語

  • うーん

    ちょっと面白かったような

    魔女学校に関係ある女の子たちの短編集

    みんな普通の世界になじめてなかったり魔女狩りにあったりする

    本屋の話が面白かったけど
    後味びみょう

    1こめの
    annがunになる話が面白かったかな

  • “あたしはだまっていました。なにかいいかえそうにも、先生のいっている意味がわかりません。
    「そこで、おまえは、自分が受けた苦しみを、まわりの人間たちに、そっくりそのまま返してやりたくなった。そう、復讐さ。そのために、おまえは名前を変えることを思いついた。ただし、だれにもそれと気づかれないように。」
    復讐?名前を変える?
    「アン、おまえのほんとうの名前は『Ann』だろ?そのつづりをおまえは変えた。『A』を『U』にね。『不』と『非』と『反』の意味になる『Un』に。」
    ようやく先生の意図をつかんだあたしの口から、ひとりでにことばが飛びだしました。
    「ちがいます!あたし、そんなことしてません!」
    「おまえの名を呼ぶ者は、みな『Un』のとりこになる。『Kind=親切』な者は『Unkind=不親切』に、『Happy=幸福』な者は『Unhappy=不幸』な者に、『Holy=神聖』なる者は『Unholy=不浄』なる者に!」
    「あたしは生まれたときから『Un』です!Un,Duex,Troisの『Un』なんです!なんでもいちばんになるようにって、両親がつけてくれたんです!」
    司教さん、あなたがその場にいてくれたら、よかったんですけどね。だって、教会<チャーチ>の洗礼命名式であたしの名が発表されたとき、司教さんはそこにいらしたんですから。
    「ほう。そこまで、しらばっくれるのなら、みてみようじゃないか。」
    急に声色を変えると、先生は教壇へともどっていきました。”[P.38_アンの物語]

    「アンの物語」
    「ジゼルの物語」
    「アリーシアの物語」
    「シボーンの物語」

    読みながら、絶対裏があるぞって思ってしまう。
    直接言われているかのような文体が楽しい。

    “でも、わたしは、フェルナンドがほしかった。
    いつでも、どこででも、フェルナンドといっしょにいたかった。
    だから、魔法をかけました。
    ギィギィときしむ扉が閉まれば、フェルナンドはこの世から消え、わたしの、この本のなかに閉じこめられます。
    わたしは、フェルナンドを『所有』できるのです。
    それにしても、期限よりもずいぶん早く、魔法を完成させられたものです。
    七の月の最後の新月の日、ルーの祝祭<ルーナサー>まで、まだ八日。わたしは、世界の果ての魔女学校にはもどらず、ここで、この本を読んですごすことにしましょう。
    本のなかのフェルナンドと、『所有』と『清貧』について、『欲望』について、そして、人はなぜ理由もなくだれかをのけ者にしようとするのかについて、ゆっくりと語りあうつもりです。
    ああ、なんという幸運!八日間も、フェルナンドをひとりじめできるなんて!
    わたしは魔女です。でも、心のなかには、いまも、ふつうの女の子が息づいています。
    悪いこととは思いません。こうして、ちゃんと卒業試験もおえたのだし、そもそも、ふつうの女の子の気持ちをもっていたからこそ、魔女になってしまったのですから。”[P.218_アリーシアの物語]

  • 作者の初読みです。

    児童書で人気の作家さん。

    この作品は、ブラックな感じで、人気シリーズとはまた違う印象かも。

  • 挿絵の印象って、やっぱり大きい。石崎洋司さんもこういう装丁のこういうお話を書くのか出すのか…と思いました。

    読後感はあんまりよくないけど。苦い歴史を含んだ魔女を現代風に描けているのかな~

著者プロフィール

東京都生まれ。慶応大学経済学部卒業。
『世界の果ての魔女学校』で野間児童文芸賞、日本児童文芸家協会賞受賞。
主な著書に、「黒魔女さんが通る!!」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、
『杉原千畝 命のビザ』『福沢諭吉 「自由」を創る』(講談社火の鳥伝記文庫)、
翻訳の仕事に『クロックワークスリー マコーリー公園の秘密と三つの宝物』(講談社)、
「講談えほん」シリーズ(講談社)、「少年弁護士セオの事件簿」シリーズ(岩崎書店)などがある。

「2023年 『黒魔女さんと最後の戦い 6年1組 黒魔女さんが通る!!(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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