沙漠に日が落ちて─二村定一伝

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062173919

作品紹介・あらすじ

エロ・グロ・ナンセンスでしか語りえぬ真実もある。昭和の初め、独特の歌唱とパフォーマンスで時代を疾駆した稀代の蕩児の姿を通して浮かび上がる戦前モダニズムの夢。

感想・レビュー・書評

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  • 二村定一をご存知だろうか。
    ♪宵闇迫れば悩みははてなし♪の〈君恋し〉♪俺は街中で一番、モボだと言われた男♪の〈洒落男〉、♪沙漠に日が落ちて、夜となる頃♪の〈アラビヤの唄〉。
    戦前の日本のジャズを語るならば外すことのできない大スターだ。
    戦後人気を得ることが出来ず、昭和23年に早世したために今や語られることの少ない伝説となってしまった人物だ。
    本著はその二村定一の生涯を追った評伝。
    ある意味戦前ジャズの先端を駆け抜けた二村定一を語るということはそのまま戦前ジャズ史を語ることになる訳で、これ一冊で戦前ジャズの通史が勉強できる。
    その生涯はドラマ化して欲しいほどだが、晩年は残念な最期を遂げるので映像化するならば映画だろうなぁ。でも出来る役者が居ないね。

    • 薔薇★魑魅魍魎さん
      まったく未知の領域をご教授くださって感謝します。
      「ストトン節」「のんびり暮せ」「東京セレナーデ」など数十曲聞いてみて、ジャズというより添田...
      まったく未知の領域をご教授くださって感謝します。
      「ストトン節」「のんびり暮せ」「東京セレナーデ」など数十曲聞いてみて、ジャズというより添田唖蝉坊を彷彿とさせる演歌(演説歌)の系譜のようで、歌い方はエノケンと瓜二つの感じでした。なかでも「百萬圓」などは奇想天外なコミックソングですが、どれも歌唱力はいまいちの感じでした。
      2012/02/09
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著者プロフィール

1972 年生まれ。音楽評論家・レコード史家。
 著作に『貴志康一 永遠の青年音楽家』(国書刊行会 2006)、『ニッポン・スウィングタイム』(講談社 2010)、『沙漠に日が落ちて 二村定一伝』(講談社 2012)、『ニッポン エロ・グロ・ナンセンス 昭和モダン歌謡の光と影』(講談社 2016)、共著に『モダン心斎橋コレクション』(国書刊行会 2005)、『大大阪イメージ』(創元社 2007)、『浅草オペラ 舞台芸術と娯楽の近代』(森話社 2017)等がある。
2019年10月、ボン大学に於いてSPレコードの分類活用に関するワークショップと講演を行なう。2022年4月現在、ボン大学・片岡プロジェクト及び早稲田大学演劇博物館の招聘研究員。ビクター・エンタテインメントやインディーズレーベル「ぐらもくらぶ」でSP 盤復刻CD の音源提供・監修を手がけるほか、テレビ番組のリサーチャー、蓄音機を用いたコンサート・講座を行なっている。

「2022年 『SPレコード入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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