シャインロード

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 49
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062177313

作品紹介・あらすじ

会社さがし、履歴書作成、書類提出、筆記試験・適性検査・面接…。駒をとんとんすすめても、頭つかまれて「はじめに戻る」だ。さいころの振り直し。さいころ振ってるのは誰なんだろう。わたしかな。それとも会社かな。北海道のごく普通の女子高生、遠藤三冬の青春就活ストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 就職先を探している高校生が、近所の印刷所で校正のバイト募集を見かける。
    そこで校正の面白さにのめり込んでその道に…となりそうなところなのだけど、そうトントン拍子には進まず、仕事の大半は雑用なあたり、現実味がある。
    面接では落ちてばかり、バイトもそれ以外もあまり上手くいかない、それでも暗いトーンの物語ではない。
    同じ年頃の子は特に、主人公に親近感を持って読み、温かなものを得られそう。

  • 高校卒業後の進路。就活のお話。
    その時点で自分が何をしたいかなんてなかなかわからないよね。
    しかしその時々で人生を左右する決定を任されるわけだ。
    山川君との関係はもっと書いてもらわないとよくわからない。

  • 資料番号:020245015
    請求記号:Fマスイ

  • あーあ、就活すごろくの始まりだ。
    またはじめからだよ。さいころのふり直し。ふり直しって言ったって、さいころふってるのは誰なんだろう。わたしかな。それとも会社かな。遠藤三冬。こう見えても、涙もろいんですけど。人いないから、じんわり泣いちゃいそうなんですけど。


    わたしは何したいんだろう。
    何に向かっているんだろう。
    これだもの。
    これだもの、内定なんか、来ないよな。
    きっと来ない。
    だって、わかるもん。わたし、何の仕事をしたいのか、わかってないんだもん。
    でしょ。でしょ。
    こんなんが受けたって、ダメっしょ。


    「つぶれそうなところですけど、すごく、いい印刷屋です。わたし、つぶれそうでも、しっかりやります。いっしょうけんめい、がんばります」
    つぶれそうでも、ね。
    そこにいる人が、みんな、苦笑していた。
    「遠藤さん、わたしたちといっしょに、新聞、作りましょうか」

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    就活の悩みがすごく自分事として響いてきた。読んでみて気づいた、、私も、「何の仕事をしたいのか、わかってないんだもん。」だった、、。

  • 最後は別人かと思うくらい言葉と思いがあふれていました。

    八百屋さんは,閉店後どうなったのでしょうか。

  • 北海道の高校生の遠藤三冬は就職活動真っ只中。しかし、目的もなく就職活動をするため、いつも振り出しに戻ってしまう。自分の何がいけないのか、ふてくされながら歩いていた帰り道、印刷屋の校正のアルバイト募集の貼り紙を見つける。就職試験の面接の意味も分からなかった三冬だったが、アルバイトを通じて、町の人と関わっていくうちに、自分の役割や働く意味を見出していく。
    後半、三冬の成長を感じさせてくれます。

  • 就職活動中の高校3年生の三冬は、なかなか内定がもらえない。
    自分では必死にやってるつもりなのに、自分にだんだん自信が
    持てなくなってきた。

    校門を出て、いつも通る坂を歩く気分になれなくて、1本横の細い坂を
    歩いていたら、古びた印刷屋の「校正バイト募集」の貼紙を見つけた。
    ガラス戸の中から奥さんに優しい声をかけられ、三冬は思わず泣いてしまい、
    奥さんにさそわれるようにバイトをすることになった。

    バイトは雑用ばかりだったが、チラシの校正を頼まれたときは
    中学で生徒会誌の校正の経験があったので、三冬は張りきった。
    けれども、そのチラシにミスがあったのだ。
    市場の八百屋のタイムセールで、梨が1個100円を1個10円と
    印刷してしまった。
    お客さんはそのチラシを見て八百屋に押しかけている。
    三冬はお客さんの中に分け入って、間違っていることを説明しようとする。

  • 高校生の就職活動をメインとした話。
    印刷屋さん、和菓子屋さん、学校の先生、そしてやがて就職先となるところで働いてる方、彼女をとりまく大人が温かいと思った。

  • 女子高生の就活。
    特にがんばってる子でもないので、案の定、世間は厳しいです。
    悪い子ではないけれど、面接に遅刻したり、働く覚悟ができていなかったり、ちょっとダメダメな感じが漂っています。
    やりたいことをみつけるのも、大事ですね。
    主人公の「就職」への姿勢は全く評価できないけれど、中・高生が「就職」について考えるには、面白い一冊だと思います。
    「働く」って、甘くはないのです。

  • 就活に苦戦している高校生・三冬の物語。

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著者プロフィール

作家。1957年、北海道札幌市に生まれ。北海道教育大学卒業。小学校教諭をつとめた後、童話・児童文学を書きはじめる。『爪の中の魚』(文渓堂)で第1回ぶんけい創作児童文学賞佳作、『空打ちブルース』(講談社)で第51回講談社児童文学新人賞受賞。そのほかの主な作品に、『シャインロード』『行ってきまぁす!』『とびばこバーン』『空をけっとばせ』(以上講談社)、『ドーナツの歩道橋』(ポプラ社)など。日本児童文学者協会会員。北海道子どもの本連絡会会員。「季節風」「まほうのえんぴつ」同人。

「2021年 『Fができない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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