- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062177313
作品紹介・あらすじ
会社さがし、履歴書作成、書類提出、筆記試験・適性検査・面接…。駒をとんとんすすめても、頭つかまれて「はじめに戻る」だ。さいころの振り直し。さいころ振ってるのは誰なんだろう。わたしかな。それとも会社かな。北海道のごく普通の女子高生、遠藤三冬の青春就活ストーリー。
感想・レビュー・書評
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就職先を探している高校生が、近所の印刷所で校正のバイト募集を見かける。
そこで校正の面白さにのめり込んでその道に…となりそうなところなのだけど、そうトントン拍子には進まず、仕事の大半は雑用なあたり、現実味がある。
面接では落ちてばかり、バイトもそれ以外もあまり上手くいかない、それでも暗いトーンの物語ではない。
同じ年頃の子は特に、主人公に親近感を持って読み、温かなものを得られそう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
高校卒業後の進路。就活のお話。
その時点で自分が何をしたいかなんてなかなかわからないよね。
しかしその時々で人生を左右する決定を任されるわけだ。
山川君との関係はもっと書いてもらわないとよくわからない。 -
資料番号:020245015
請求記号:Fマスイ -
あーあ、就活すごろくの始まりだ。
またはじめからだよ。さいころのふり直し。ふり直しって言ったって、さいころふってるのは誰なんだろう。わたしかな。それとも会社かな。遠藤三冬。こう見えても、涙もろいんですけど。人いないから、じんわり泣いちゃいそうなんですけど。
わたしは何したいんだろう。
何に向かっているんだろう。
これだもの。
これだもの、内定なんか、来ないよな。
きっと来ない。
だって、わかるもん。わたし、何の仕事をしたいのか、わかってないんだもん。
でしょ。でしょ。
こんなんが受けたって、ダメっしょ。
「つぶれそうなところですけど、すごく、いい印刷屋です。わたし、つぶれそうでも、しっかりやります。いっしょうけんめい、がんばります」
つぶれそうでも、ね。
そこにいる人が、みんな、苦笑していた。
「遠藤さん、わたしたちといっしょに、新聞、作りましょうか」
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就活の悩みがすごく自分事として響いてきた。読んでみて気づいた、、私も、「何の仕事をしたいのか、わかってないんだもん。」だった、、。 -
北海道の高校生の遠藤三冬は就職活動真っ只中。しかし、目的もなく就職活動をするため、いつも振り出しに戻ってしまう。自分の何がいけないのか、ふてくされながら歩いていた帰り道、印刷屋の校正のアルバイト募集の貼り紙を見つける。就職試験の面接の意味も分からなかった三冬だったが、アルバイトを通じて、町の人と関わっていくうちに、自分の役割や働く意味を見出していく。
後半、三冬の成長を感じさせてくれます。 -
就職活動中の高校3年生の三冬は、なかなか内定がもらえない。
自分では必死にやってるつもりなのに、自分にだんだん自信が
持てなくなってきた。
校門を出て、いつも通る坂を歩く気分になれなくて、1本横の細い坂を
歩いていたら、古びた印刷屋の「校正バイト募集」の貼紙を見つけた。
ガラス戸の中から奥さんに優しい声をかけられ、三冬は思わず泣いてしまい、
奥さんにさそわれるようにバイトをすることになった。
バイトは雑用ばかりだったが、チラシの校正を頼まれたときは
中学で生徒会誌の校正の経験があったので、三冬は張りきった。
けれども、そのチラシにミスがあったのだ。
市場の八百屋のタイムセールで、梨が1個100円を1個10円と
印刷してしまった。
お客さんはそのチラシを見て八百屋に押しかけている。
三冬はお客さんの中に分け入って、間違っていることを説明しようとする。 -
女子高生の就活。
特にがんばってる子でもないので、案の定、世間は厳しいです。
悪い子ではないけれど、面接に遅刻したり、働く覚悟ができていなかったり、ちょっとダメダメな感じが漂っています。
やりたいことをみつけるのも、大事ですね。
主人公の「就職」への姿勢は全く評価できないけれど、中・高生が「就職」について考えるには、面白い一冊だと思います。
「働く」って、甘くはないのです。 -
就活に苦戦している高校生・三冬の物語。