奇跡のりんごスープ物語

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062184243

作品紹介・あらすじ

世界でただ一人、無農薬無肥料でりんご栽培に成功した木村秋則さん。その木村さんに惚れ込んで、地元の食材でフランス料理の「スペシャリテ」を作る! そう意気込んだ著者は、冷製のリンゴスープにトライする。フランス料理のメインダイニングにおいては、自分の名前を冠したオリジナル料理を提供しなければならないのだ。地場食材を使ったシェフの創作料理を「スペシャリテ」と呼ぶが、日本一の生産量を誇るりんごこそ、青森の代名詞。しかし、そこからが苦難の道のりだった。

木村秋則さん夫妻や自家配合飼料での鶏卵や豚肉を生産している長谷川自然牧場の長谷川光司さんなど地元の人たち、日本を代表するフレンチの巨匠・三國清三さんとの交流。函館や各地の街おこしに取り組む同業の仲間たち。いろんな人たちに支えられ励まし合って試行錯誤を繰り広げる。

そしてついに、りんごの実だけではなく、皮も種も芯も残すところなく使ったレストラン山崎のスペシャリテ「木村秋則さんの自然農法栽培りんごの冷製スープ」が完成した。

木村さんとの出会いから20年。この物語は、「奇跡のリンゴ」が生んだもう一つの奇跡の物語である。

感想・レビュー・書評

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  •  「料理人こそが自然栽培の一番の理解者でなければならない」。その信念を貫いて、当時まだ無名だった木村秋則さんが育てる奇跡のりんごに惚れ込み、シェフとして奮闘を続けた著者の物語。
     「青森県の弘前をフランス料理で全国に知らしめたい。独立開店したレストランのスペシャリテ(名物料理)は、地元産素材の良さが100%表れるスープに決めよう」。木村さんと出会って20年、試行錯誤を重ね、ついに完成した究極のりんごスープ。もう一つの奇跡がここに明かされる。

  • 著者の山崎さんは、木村秋則さんの支援者でフランス料理の料理人。奇跡のりんごのスープをスペシャリテにしています。
    「奇跡のりんご」がなぜもっと広がらないのだろう、すばらしい栽培法ならみんなが真似しそうなものなのに?という疑問から読みだしたこの本。
    少なくとも原因の一端は分かりました。
    それは宇宙人と前世のせいです。
    宇宙人と前世の話をしなければ、もっと多くの人が木村さんの話に耳を傾けるだろうに。惜しいことです。

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著者プロフィール

1952(昭和27)年、青森県西津軽郡森田村に生まれる。青森県立五所川原工業高校機械科卒業後、弘前、東京、仙台で料理修行。82年に弘前市へ帰郷。総合宴会場「パレス瑞祥」総料理長に。84年、全日本氷彫創美会青森県支部設立。料理修業のため、たびたび渡仏。とくに86年には、一つ星「ラ・テラス」(ロワイエット)にて、ジェラール・アントナン氏に師事。同年、「ホテル法華倶楽部弘前店」洋食料理長に就任。89年、「弘前フランス料理研究会」を設立し、会長に(現在は顧問)。92年、「東京全国フランス料理連絡協議会」料理講習講師。94年、「レストラン山崎」を開店。99年、有限会社「弘前キュイジーヌ」を設立し、代表取締役に。2002年、「弘前スローフード倶楽部」設立。同年より、青森県内の小学校にて、味覚の授業(食育)を始める。09年、「世界料理学会in函館」にて、〈奇跡のりんごスープ物語〉発表。10年から毎年、農業者と料理人のコラボ、シンポ&ディナー「農+料=∞ vol.1」を主催する。11年、第1回「弘前バル街」を主催する(以降年2回開催)。

「2013年 『奇跡のりんごスープ物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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