熟議のススメ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 52
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062184502

作品紹介・あらすじ

熟議とは、対話と共感と自発で対立と混乱と矛盾をのみこみ好循環を創発する方法 その紹介の本

感想・レビュー・書評

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  • 自分にとっては「ワークショップ」と呼んでいたものを「熟議」という日本語で語られたような気がしています。ただ、同じものというだけではなく「LOVE」と「愛」が同じものかどうか、のように母国語化することで、意味合いがより深くなったかもしれません。しいて言えば「ワークショップ」は問題解決の方法論であったのに対し、「熟議」は生活の仕方の問題として身に寄り添う感じがしました。その根底にあるのは西田哲学の「行為的直観」だ、という指摘も「熟議」を我々にそもそも備わった能力かも、と思わせてくれました。一神教による断罪よりも八百万の神々による救済を、いま日本人は世界と共有することが出来るのではないかと妄想しました。

  • 鈴木寛さん来訪にあたって、熟議を学ぶために購入。熟議のプロセスも分かるし、そして何より、熟議が民主主義を中心とした社会制度においてどんな役割を担うか、とても大きな視野から学ぶことができる。

  • みんなで自分たちの課題をポジショントークに終始せずに見つけ、気づきを得る手法。自分たちのことは誰かにスケープゴートせずに自分たちで解決する。これからの時代の私達にまさに必要なことなのでしょう。
    非常に共感を持ちながら読ませて頂きました。

  • 熟議 不勉強にも今回初めて聞いた言葉。
    熟議には言語能力が欠かせない。幼少の頃から語彙を豊富にする取り組みが必要だと感じた。日本の教科で言うなら国語、社会。初めは教員がファシリテーター、慣れれば生徒同士で役割を回す。確かに手間はかかる。でも、そうして手間と時間とお金をかけないとよい人間は育たない。
    熟議という方法がいいかは、まだ判断がつかないが、人間は
    ◦上げ足をとり
    ◦言い負かすことに専念し
    ◦自分より良いと思う人を恨む
    ことにそろそろ飽きてもいいのではないだろうか。
    相手の意見を受け入れ、少し時間がかかっても誠実に意見を述べる。
    そんな余裕と知恵と語彙をもつ人間が少しずつでも増やさないと。そのためにやるべきこと、できることは多い。熟議という方法、まだまだ楽しめる。

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著者プロフィール

東京大学公共政策大学院 教授/慶應義塾大学政策・メディア研究科 教授/OECDイノベーション教育ネットワーク代表

「2019年 『教育のワールドクラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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