- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062192576
作品紹介・あらすじ
「書けない」悩み、解決します!「書くことがみつからない」「どう書けばいいか分からない」「文章がまとまらない」…そんなあなたに、「自分らしい文章」を書く歓びをガイドする、大人のための文章入門!
活字離れといわれながら、「書きたい」人は減りません。仕事をリタイアし、家事から手が離れて自分の時間を手に入れ、「これからは、自分も文章を書いてみたい」と願う人も多いでしょう。ところが、書きたい気持ちは満々なのに、いざ書こうとすると思ったように書けない、という壁にぶつかる人が少なくありません。
本書は、評論家として活躍する一方、30年来大学やカルチャースクールで文章講座を続けてきた著者が、主に自分と同世代の「書きたいのに、書けない」文章初心者に贈る文章入門。「書けない理由」を解きほぐし、誰もが自分らしい文章を書けるようになるための、6段階のレッスンをまとめました。わかりやすく魅力的な文例を参照しながら、「自分らしい文章」を書くコツと歓びを伝える、大人のための文章講座です。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
・書くことは、「新しい自分をつくる」こと。
→自分という人間を見つけなおし、言葉によってつくりなおすこと。
・活字まみれの時代の「自分づくり」。
→他人の書いた文章にたえまなく侵食されていて、「自分の」境界が保ちにくい。自分が何をどう感じ、何を考えているのかが、はっきりしなってくる。そんなとき「自分」を確かめる一番の方法が、文章を書くこと。書くことによって、一個の考えを持った「自分」がはじめて生まれる。
・読んだ本や文章からお気に入りの部分を抜き出して、ノートに書き写す
→見本にしたい文章のモデルを集める。自分の感性に忠実に。書き写す分量は、1-10行程度で充分。感動しただけでなく、わからない部分があるけど気になる、発想に驚いたという文章も。
・「気になる言葉」を集める
→書き写した文章からノートの余白に抜き出す。関心を引いた言葉(単語)、面白い比喩・形容、特徴的な表記、自分も使ってみたい言葉。
・メモ帳を持って街に出る
→できるだけその場でメモ、内容を増やす、文章を書く前にはメモ帳で着想を確認する、取捨選択や並び替えで作品の構成を検討
・メモは箇条書きでなく、紙面全体を使って放射状に書く -
文章は「体験」を書く。自分の目から見えたものを描写する。
-
具体的な書き方よりも書くということはどういうことなのか、書く素晴らしさを訴えてくる本だった。どちらかと言うと、レポートなどの必要のための「書きたい」ではなく、趣味としての「書きたい」人向け
-
物事を書きたいのに書けない。
放射状にアイデアを書く、短文から始めるなど目から鱗の内容。 -
とっても読みやすく、文例に応じての解説でとてもわかりやすかった。
ここに載ってる文章への接し方を、真似して書いてみたい。 -
2014年11月刊。大人のための文章講座。推敲はほんと大事。
【引用メモ】
自分の書いた文章には、どうしても書いたときの思惑や興奮がまだ染みついています。そこに「ちょっとここが分かりづらいかも」とか、「この形容でもっといい言葉はないかな」というふうに、批評的に突き放す視点が必要になるのです。
推敲をしていると、こういう場合はこういうふうにする、という自分なりの一貫した方針というか、流儀のようなものが次第に出来あがっていくものです。それがひいては、あなた特有の「文体」になっていきます。(p.103 推敲しよう) -
書きたいのに書けない人のための文章教室 清水良典著
2015/2/8付日本経済新聞 朝刊
文章を書くことで自分を見つめなおし、創造しなおすことができる。文芸評論家として活躍する一方、大学などで30年以上文章を指導してきた著者はそう訴える。本書がユニークなのは書けない理由を解きほぐしている点。自分の気に入った文章をノートに書き写そう、きれいごと抜きの自分観察日記をつけよう……。ひょっとしたら自分も書けるかも、と思わせる具体的なアドバイスが盛り込まれている。(講談社・1200円) -
本屋をふらふらのぞいていて、見つけてそのまま買った。
題名そのまま、書きたいけれど書けなかったのだ、その時。
改めて、自分というものを見直さねばならないなと思う。
それをしないと書けないのだ。
今までは単に好きだという勢いだけで生きてきたけど、もうそうはいかない、書く方もそういうことなのだろう。
文章の推敲、新たに気を付けるべきところがあった。そうかなるほど、書くことを学んできていないので、とても新鮮。
趣味の物書きだけれど、素の自分、自由でいられる場所なのだ。
それはそれで厳しい世界なのだけれども。