作らずに創れ! イノベーションを背負った男、リコー会長・近藤史朗

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062204415

作品紹介・あらすじ

3度の経営危機に直面するたび、イノベーションによって乗り越えてきたリコー。「企業の寿命は30年」と言われる時代にあって、それが実現できたのはなぜなのか。また、危機を改革のチャンスに変えて売上高2兆円超の大企業へと飛躍できたのはなぜなのか──。
「imagio MF200」で世界的な大ヒット。業界に革命を起こし、現在、会長の地位にある“伝説の男”近藤史朗氏が、現場で闘ってきた経験をもとに自らその秘密を語る。
 徹底的なシミュレーションを行い、モノ作り企業でありながら、「試作を作らない」という斬新なモデル。常識にとらわれない発想で「ありえない」ことを次々現実のものに。迷えるビジネスマンに「勇気」と「創造のヒント」をくれる1冊。

感想・レビュー・書評

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  • フリーランスのライターである著者がリコーの元会長近藤史郎氏について同社での功績とそこ手腕の秘訣について書いた一冊。

    創業家出身ではなく、サラリーマン経営者としてリコーを立て直した近藤氏の入社当初からの功績を本書で知り、その手腕の凄さを読んでいて何度も感じました。
    傍流であったファクシミリ事業を立て直し、複合機をアナログからデジタルへと推進したり、商品から顧客へと考え方の軸を移す改革などで会社を立て直した救世主となった近藤氏の同社での取り組みは非常に刺激を受けました。
    ウイングレス構造、バーチャルな空間で検証するなど作ること極力省くことによる劇的なコストダウンなど今までに同社に無かった概念を取り入れたりしたことも知ることができました。
    また、趣味に興じている時でも事業のことを考えていたり、自分の主張を曲げないなど近藤氏の人となりも知ることが出来ました。

    そんな本書の中でもイノベーションは帰納的な考えでないと生まれないことやルナ・ソサエティなどの知識創造がイノベーションを起こすきっかけを生み出すことなどは近藤氏の功績の生まれた要因でもあると感じ、印象に残りました。

    本書を読んで近藤氏が同社で積み上げてきた功績の数々が朝令暮改する姿勢、先を創るという発想を持つことなどから生まれてきたことを知り、サラリーマンから経営者に成った方としてこれからの日本社会において必要な心構えを感じることのできた一冊でした。

  • 競合は必須

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著者プロフィール

1950年、兵庫県に生まれる。ジャーナリスト。テレビディレクター、ニューヨークの雑誌スタッフライターを経て、1983年に独立し、新聞、週刊誌、月刊誌で精力的に執筆。逃亡中のグエン・カオ・キ元ベトナム副大統領など、数々のスクープ・インタビューをものにする。現在は経営、国際経済をはじめとして、政治・社会問題など幅広い分野で活躍。これまで500人以上の経営者にインタビュー。ダイエーの創業者・中内功には1983年の出会いから、逝去まで密着取材を続けた。
著書には『流通王――中内功とは何者だったのか』『柳井正 未来の歩き方』『作らずに創れ!イノベーションを背負った男、リコー会長・近藤史朗』『続く会社、続かない会社は№2で決まる(講談社+α新書』』(以上、講談社)、『「使命感」が人を動かす――成功するトップの絶対条件』(集英社インターナショナル)、『社長の危機突破法』『確信と覚悟の経営』(以上、さくら舎)などがある。

「2023年 『経営は人間力!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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