はたして神は左利きか: ニュートリノの質量と弱い力の謎 (ブルーバックス 1343)
- 講談社 (2001年8月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062573436
作品紹介・あらすじ
不思議なことにニュートリノは左巻きスピンのものしか発見されない。この世界と「鏡の中の世界」との対称性の破れに密接にからむ「弱い力」のなせるわざだ。物理学者を悩ませ続けた「弱い相互作用」の複雑なしくみをわかりやすく解説する。
感想・レビュー・書評
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今年のノーベル物理学賞はニュートリノが質量を持つことを発見したことであるが、なんで質量を持つのかということがわかった。ニュートリノは時間とともに別の種類のニュートリノに姿を変えるのだが、ニュートリノに質量がなければ光速で動くはずで、光速で動くものは時間が止まるはずなので姿を変えるということは質量があるということだとわかったということらしい。あとニュートリノのスピンが必ず左巻きになるのだが、観測者がニュートリノの速度以上かう光速以下の場合右巻きになるという話もなかなか面白かった。
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左巻きニュートリノやスピンの解説など、平易な文章で分かり易かった。
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久しぶりに本棚から取り出して読んでみた。ブルーバックスは昔ずいぶん読んだけれど、やはり面白い。自分は物理の専門ではないが、一般向けの物理学の本はもっと読まれても良いと思う。ニュートリノの研究では日本のカミオカンデが貢献しているだけにもっと国内で注目を浴びてもよいと思う。この本はわかりやすく書かれている方だと思うが、一般の人が読むには敷居は高いのだろう。
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[ 内容 ]
不思議なことにニュートリノは左巻きスピンのものしか発見されない。
この世界と「鏡の中の世界」との対称性の破れに密接にからむ「弱い力」のなせるわざだ。
物理学者を悩ませ続けた「弱い相互作用」の複雑なしくみをわかりやすく解説する。
[ 目次 ]
第1章 神岡鉱山で何が起こったのか?
第2章 自然の力と放射能
第3章 ニュートリノは物理法則を救った
第4章 鏡の中の世界
第5章 素粒子の種類と保存則
第6章 はたして神は左利きか?
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
3章までは日本人科学者が特に活躍したニュートリノに関する話で読んでて面白いです。4章ぐらいからだんだん専門的になって5章に入ると出てくる単語が多すぎてなかなか頭がついけないです。本のタイトルは、発見されるニュートリノが左巻きスピンしかないってのに由来してます。元々はニュートロン(ニュートリノ)を予言したパウリが言った言葉だそうです。なかなか良いセンスです。
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06/4/10L 4/10〜4/12
弱い相互作用だけパリティが保存しないことや、クォークが第三世代まであることまでわかりやすく説明されていた。