はたして神は左利きか: ニュートリノの質量と弱い力の謎 (ブルーバックス 1343)

著者 :
  • 講談社
3.65
  • (3)
  • (5)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 48
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062573436

作品紹介・あらすじ

不思議なことにニュートリノは左巻きスピンのものしか発見されない。この世界と「鏡の中の世界」との対称性の破れに密接にからむ「弱い力」のなせるわざだ。物理学者を悩ませ続けた「弱い相互作用」の複雑なしくみをわかりやすく解説する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今年のノーベル物理学賞はニュートリノが質量を持つことを発見したことであるが、なんで質量を持つのかということがわかった。ニュートリノは時間とともに別の種類のニュートリノに姿を変えるのだが、ニュートリノに質量がなければ光速で動くはずで、光速で動くものは時間が止まるはずなので姿を変えるということは質量があるということだとわかったということらしい。あとニュートリノのスピンが必ず左巻きになるのだが、観測者がニュートリノの速度以上かう光速以下の場合右巻きになるという話もなかなか面白かった。

  • 左巻きニュートリノやスピンの解説など、平易な文章で分かり易かった。

  • 久しぶりに本棚から取り出して読んでみた。ブルーバックスは昔ずいぶん読んだけれど、やはり面白い。自分は物理の専門ではないが、一般向けの物理学の本はもっと読まれても良いと思う。ニュートリノの研究では日本のカミオカンデが貢献しているだけにもっと国内で注目を浴びてもよいと思う。この本はわかりやすく書かれている方だと思うが、一般の人が読むには敷居は高いのだろう。

  • [ 内容 ]
    不思議なことにニュートリノは左巻きスピンのものしか発見されない。
    この世界と「鏡の中の世界」との対称性の破れに密接にからむ「弱い力」のなせるわざだ。
    物理学者を悩ませ続けた「弱い相互作用」の複雑なしくみをわかりやすく解説する。

    [ 目次 ]
    第1章 神岡鉱山で何が起こったのか?
    第2章 自然の力と放射能
    第3章 ニュートリノは物理法則を救った
    第4章 鏡の中の世界
    第5章 素粒子の種類と保存則
    第6章 はたして神は左利きか?

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 3章までは日本人科学者が特に活躍したニュートリノに関する話で読んでて面白いです。4章ぐらいからだんだん専門的になって5章に入ると出てくる単語が多すぎてなかなか頭がついけないです。本のタイトルは、発見されるニュートリノが左巻きスピンしかないってのに由来してます。元々はニュートロン(ニュートリノ)を予言したパウリが言った言葉だそうです。なかなか良いセンスです。

  • 06/4/10L 4/10〜4/12
    弱い相互作用だけパリティが保存しないことや、クォークが第三世代まであることまでわかりやすく説明されていた。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

山田克哉(やまだ・かつや)
1940年生まれ。東京電機大学工学部電子工学科卒業。米国テネシー大学工学部原子力工学科大学院修士課程(原子炉理論)、同大学理学部物理学科大学院博士課程(理論物理学)修了。Ph.D.。セントラル・アーカンソー大学物理学科助教授、カリフォルニア州立大学ドミンゲツヒル校物理学科助教授を経て、ロサンゼルス・ピアース大学物理学科教授に就任。2013年6月に退官。アメリカ物理学会会員。主な著書に『原子爆弾』『光と電気のからくり』『量子力学のからくり』『真空のからくり』『時空のからくり』『E=mc2のからくり』(いずれも講談社ブルーバックス)などがある。「読者に必ず理解してもらう」意欲にあふれた熱い筆運びで、ブルーバックスを代表する人気著者の一人。1999年には、講談社科学出版賞を受賞した。

「2023年 『重力のからくり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田克哉の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ピエール ルメー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×