生命の起原論争 (講談社選書メチエ 32)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062580328

作品紹介・あらすじ

46億年の地球史のなかで、一度だけ「無機」から「有機」への変化、「生命の発生」が起こったと考えられている。いつ、どこで、どのように。数々の論争を通し、生命の本質を鮮やかに描きだす。

感想・レビュー・書評

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  • アリストテレスによる自然発生説から、パストゥールの実験による自然発生の否定を経て、ダーウィンの進化論以来の現代生物学における「種の起源」の問題に対するの取り組みまで、生物学の歴史をたどりつつ、「生命の発生」の観念の歴史をたどっています。

    著者は生物学畑の出身で、本書もどちらかと言えばサイエンス・ベースの記述が中心になってはいますが、「生命」という観念についての思想史的背景への目配りも十分になされており、生物学についてはまったく素人ながらも、おもしろく読むことができました。

    アーサー・ラヴジョイの『存在の大いなる連鎖』のような重厚な思想史ではありませんが、「生命の起源」という問題を通して、西洋の科学史と思想史において「生命」という観念がどのような仕方で問題にされてきたのかということをかいま見ることができ、興味深く読みました。

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著者プロフィール

長野 敬(ながの・けい) 生物学者、河合文化教育研究所主任研究員。
著書、『進化のらせん階段』(青土社)『生命の起源論争』(講談社)他 

「2008年 『遺伝子には何ができないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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