沈黙の艦隊(6) (講談社漫画文庫)

  • 講談社 (1998年4月9日発売)
3.65
  • (12)
  • (9)
  • (27)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 163
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062604079

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 6巻
    冒頭を飾る深町の活躍と脱出劇が印象的で、何とも快調な滑り出しである。この人物、冷静な海江田のアンチテーゼとして実にすばらしく好きな人物だ。

    ほんの少し前の巻ではソビエトだったのがいきなりロシアになっているあたりが今読むとちょっとおもしろい。現実の方がとても大きく動いた時代の作品であるところが、こんなところでふっと出てくる。そう思うと、この作品自体が問いかけてくるものの大きさがわかる。

    国がロシアになり最高指導者が書記長から大統領になっても、冷戦の構造をそのまま残して物語が展開するのは、時代にプロットが追いつかなかった為なのかもしれないが、実は案外そんなものだったのかもしれないと感じたりもする。いずれにせよ、過渡期だったのだと思う。

    やまと国会も、今読むと何とも印象深い。ちょうど今民主党が分裂し新党ができるという政治状況だけど、この物語の中にある保守党分裂は、きちんとした理念を正面に出し、私心のない信念に基づいた勝負という感じで、それに引き替え、とため息をつきたくなるのが現実である。

    北極海の下での戦いが始まる。サブマリン通しの勝負としては、これが最後で最大の山場になる。

  • 海江田ぁ!

  •  「核」と平和をテーマに展開される、戦争・政治・国家……全ては人間の、人間臭さに通じるドラマを8年かけて描いた、わずか2ヶ月の物語。

     『サザンクロス』の海底に沈む瞬間を狙ってドッグから脱出した『やまと』は一路、北極海に向かう。だが、その『サザンクロス』の護衛を行い、米潜水艦隊に被害を与えた『たつなみ』はバッテリー切れでほぼ行動不能となり、米潜水艦により浮上出来なくなってしまった。

     一方、『やまと』を脱出させた日本は国会や与党・民自党が分裂、竹上は事態打開のために国会を解散、自らを支える新党を結成する。

  • 昔から家にあったんだけど、

    読んだのは20歳くらいかな?

    結果的にはそれがよかったかも。

  • ≪評価≫
    インパクト─A
    本の厚さ─C
    登場人物の濃さ─A
    共感度─B
    読後の成長性─B
    話のスケール─A
    笑い─D
    暖かさ─A
    人類への悪意─E

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1948年、広島県尾道市生まれ。本名は川口開治。明治大学で漫画研究会に在籍、在学中の1968年「ヤングコミック」掲載の「夜が明けたら」で漫画家デビュー。卒業後は本格的に劇画作品を執筆、竹中労とのコンビでは本作のほか、「博徒ブーゲンビリア」などを描く。「ハード&ルーズ」で人気を得、87年「アクター」、90年「沈黙の艦隊」、2002年「ジパング」で講談社漫画賞を3回受賞、2006年には「太陽の黙示録」で小学館漫画賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受けるなど、五十年余にわたって第一線で活躍する。他の代表作に「イーグル」「僕はビートルズ」「空母いぶき」など。

「2023年 『黒旗水滸伝 大正地獄篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

かわぐちかいじの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×