甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062639446

作品紹介・あらすじ

家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各十名。官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。四百年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽し、戦慄の死闘をくり展げる艶なる地獄相。恐るべし風太郎忍法、空前絶後の面白さ。

感想・レビュー・書評

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  • 忍者物の本が読みたくて手に取ってみた。
    山田風太郎って聞いたことはあったけどまさか読むとは思っていなかった。私も大人になったな…笑
    けっこう初っ端から「えー!そうなるの!」となってこれは面白そう!とどんどん読んでいった。
    次から次へ話が展開していって、息つく暇もなく、ちょっと混乱することもあったけどあっという間に最後のページ。
    楽しかった〜。
    他の山田風太郎忍者シリーズも読むぞ!

  • 山田風太郎の長篇時代小説『甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)』を読みました。
    ここのところ時代小説が続いています… 山田風太郎の作品を読むのは40年振りくらいかな。

    -----story-------------
    家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各10名。
    官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。
    400年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽し、戦慄の死闘をくり展げる艶(えん)なる地獄相。
    恐るべし風太郎忍法、空前絶後の面白さ!

    私は明らかにハマっていた。風太郎の世界に一網打尽にからめ取られた。――浅田次郎
    -----------------------

    光文社の発行する雑誌『面白倶楽部』の1958年(昭和33年)12月号から1959年(昭和34年)11月号に連載され、同年刊行された忍法帖シリーズの第1作です。

     ■大秘事
     ■甲賀ロミオと伊賀ジュリエット
     ■破蟲変
     ■水遁(すいとん)
     ■泥の死仮面
     ■人肌地獄
     ■忍法果し状
     ■猫眼呪縛(びょうがんしばり)
     ■血に染む霞
     ■魅殺の陽炎(みさつのかげろう)
     ■忍者不死鳥
     ■破幻刻々
     ■最後の勝敗
     ■巻末エッセイ すばらしい非日常 浅田次郎
     ■忍法帖雑学口座① 日下三蔵

    空前絶後、恐るべし風太郎忍法帖、第一弾!

    慶長19年。この年、73歳の家康は悩んでいた… 竹千代か、国千代か? 秀忠の跡を継がせるのは、暗愚の兄か、聡明な弟か? 

    懊悩の末、家康が出した選定方法… それは、おのれの命の落日が近い焦燥からか、あまりに奇想天外であった。

    峠ひとつ隔てて対峙する先祖代々の宿敵、甲賀と伊賀… この両派から精鋭10人を選び、代理として戦わせるという、、、

    家康の厳命のもと、手網を解かれた猟犬のごとく敵に突進する忍者たち… 秘術の限りを尽くして繰り広げられる地獄絵巻。

    凄絶な死闘の果てに漂う哀しい慕情… 風太郎忍法帖の記念碑的傑作。

    時代小説なんですけど… バトル系エンターテイメント作品の要素が強いし、甲賀と伊賀の忍者たちの怪物のような姿や人間技を超越した忍法はSF的だったりホラー的だったりするので、ジャンルに縛られない独走的な作品だと感じましたねー 忍法帖という、ひとつのジャンルを創造したと受け留めた方が良い印象ですね、、、

    甲賀と伊賀の忍者たちの中から双方精鋭10人を選んでの対決は見どころいっぱいですが、文字を読んだだけでは、頭の中で想像できないような死闘シーンがいっぱい… 想像力が足りなかったですねー 不足している能力を補完するためにイラストを加えてほしいと切実に感じました。

    本シリーズを10代前半に読んだときは、そのエンターテイメント性に惹き込まれましたが… 今回は、それほどの感動はなかったなー 齢を取って感受性が衰えたのかも。

  • 忍者が多すぎです。総勢20名!!
    最初、名前が覚えられず難儀しました。名前もそうですが伊賀?甲賀?この人どっちだっけ?となります。
    また、やっと名前と所属部署(?)覚えたら、退場ですか。

    でも引き込まれる物語です。
    「そんなん、あるわけないっしょやぁ」と忍者の技に突っ込みながら後半は一気読みでした。

  • 異能忍術バトルの古典にして最高の娯楽小説。

  • ※興味グラフ表示させる為に入力してあります

  • バジリスク甲賀忍法帖のアニメを見ていたので、内容は知っていた。
    まず、1958年にこの話が連載されていたという事に素直に驚いた。
    浅田次郎の後書きにもあるように、非日常へ吸い込まれる感覚。
    弦之助と朧の思いとは裏腹に、歯止めの効かなくなってしまった忍者達。
    それぞれの能力はとても強力で、誰が誰をどんな方法で倒すのかに毎回ワクワクさせられた。
    特に好きなキャラクターは如月左衛門と薬師寺天膳。
    薬師寺天膳の無敵の悪党っぷりには敵ながらあっぱれ。
    最高のエンターテイメント小説でした。

    また、これを読んでみてアニメバジリスク甲賀忍法帖の映像化の凄さに驚いた。先にアニメを見ていたから頭の中で映像が浮かんだが、これを漫画化したせがわまさきさん、アニメ化したGONZOに大きな敬意を表したいと思います。

  • バジリスクから原作に興味を持ったので手に取ってみた。

    思ったよりあっさりした表現で読みやすい。(時代小説であるが現代風の表現が多くイメージしやすい)

    ところどころに聞き馴染みのあるセリフがあり、楽しめた。

    これが60年以上前に書かれたものというから非常に驚いた。最近の作品と言っても遜色ないくらい時代を感じさせない作品。

  • 数ある山風忍法帖の中でも,1.2を争う一冊だと思う。
    選ばれた双方の精鋭各10人。思いもよらない忍法の数々。どこからそんなアイデアが湧き出てくるのか。脱帽です。
    史実から、勝つのはどちらか最初から判ってるのですが、最後の一文まで見逃せません。

  • 傑作の多い忍法帖の中でも最初にして最高の出来だと思う。

  • 話も面白いんだけど、一文一文が時に艶やかであり時に悲しさがあり、時に妖しさがあり…どの文を取っても声に出して読みたい日本語‼︎という感じだった。
    私が一番心に残った文章はこちら。

    「その悲恋の屍が、青い月明の駿河灘へ、黒髪をもつれさせつつ漂い出したとき──そこまで悲しげに追ってきた鷹は、反転して北へとび去った。足につかんだ巻物に、甲賀伊賀の精鋭二十人の名は、すべてなかった。」

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著者プロフィール

1922年兵庫県生まれ。47年「達磨峠の事件」で作家デビュー。49年「眼中の悪魔」「虚像淫楽」で探偵作家クラブ賞、97年に第45回菊池寛賞、2001年に第四回日本ミステリー文学大賞を受賞。2001年没。

「2011年 『誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽 山田風太郎ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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