- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062647922
作品紹介・あらすじ
十歳で経験した両親の離婚。その三年後に訪れた父の死は「母には安堵感、私には悲しさ」を残した。厳格な祖父露伴、母文と暮した逃れようのない小石川の家。そして優しい父が待つ、ひたすら帰りたいと願ったもうひとつの幼い日の家。気品溢れる文章で、昭和初期の東京の息づかいとともに綴る自伝的長編エッセイ。
感想・レビュー・書評
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幸田露伴を祖父に、幸田文を母にもつ著者の自伝エッセイ
淡々と書き綴られているが、細かな状況説明がないため途中で本を置いてGoogleで幸田家の基礎知識を調べる必要がありました。
幸田露伴や幸田文のファンが喜ぶ本なんだろうなぁ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
10歳で経験した両親の離婚、その3年後の父の死(結核)、優しい父が待つ家に帰りたかった幼い日、青木玉さんの自伝的エッセイです。1997.2刊行、2002.2文庫化。祖父と父、一方は母の父、一方は私の父、祖父は骨太、質実、緻密はプラス、父は長身、温和、協調、おしゃれ、長所と言える点まで逆にマイナスなのだ。祖父を中心とした母と私の生活、子供にとって家庭の中心が両親でないことは寂しいものだったと。自分が幸せな家庭に恵まれた今、父の優しさを思う時、母が最も欲しかったのは祖父にない優しさだったと気づく著者でした。
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露伴→文→玉と、親に認められない悲しみの日々も、玉の幸せな結婚によって解放されました。玉さんの幼い日々を知り、ますます文さんの生涯の大変さにも思いを馳せたことでした。読んで良かったです。
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いつの時代もどんな家庭もみんなが不安を抱えながら必死に生きている。
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幸田露伴の孫、幸田文の娘である青木玉による家族の記録。勢いのある母や祖父とは対照的の、小さくて素朴なものに目が行く作者の求めていたものはあまりに当たり前のことばかりで切ない。いい本でした。
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幸田文と、父との思い出のお話し。
戦前で離婚してで戻るって凄いことだと中学の時に思っていたけど、本当に大変だったんだなぁ。
ちょっぴり切ない