F1影の支配者: ホンダ・トヨタは勝てるのか (講談社+α新書 127-1C)
- 講談社 (2002年10月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062721585
作品紹介・あらすじ
F1は、技術の闘いの場であると同時に、「支配された」巨額マネーの闘いの場でもある。そこに復帰・新規参戦したホンダとトヨタを待ちうける支配者の厚い壁!F1戦争の苛烈な内幕。
感想・レビュー・書評
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著者はヤマハで二輪車の設計や開発に携わったエンジニアで、F1関連の著作も多くあるが、テクノロジー面について著したものがほとんどである。一方、本書はエンタメとしてのF1に光を当てたもので、F1の歴史やビジネスの側面について掘り下げている。本書で著者が一番書きたかったのは、バーニー・エクレストンという人物についてだという。知らぬ者のないF1の総帥だが、謎めいたところのある人物のようだ。丸一章を設けて、したたかな手腕とビジネスの手法について解説している。彼の辣腕によってF1が巨大になったにしても、F1が実質的にエクレストンの私物同然の実態が分かる。
20年前の本なので情報は古いが、F1初心者のための基礎知識としてはいま読んでも役立つと思われる。F1とはそもそも何なのかから始まり、集まるスポンサーマネーの出処、これまで出走した各チームの歴史をそれぞれ解説する。ミナルディ、アロウズ、ジョーダン、BARなど懐かしい名前が並ぶ。この時期からルノーやメルセデスほかメーカーの参戦が目立つようになるが、その狙いについても考察しており、よく言われる新技術の開発や技術者の育成というより、企業イメージの向上が主眼のようである。バブル期のF1ブームや相次ぐ新興企業の参戦、ヤマハ・無限・ブリヂストンなど日本企業の闘いにも触れている。日本チームの復帰がないとF1人気の復活もないだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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