欧州統合、ギリシャに死す

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 41
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062729086

作品紹介・あらすじ

ドイツ一極支配の衝撃! ギリシャ危機の正体は何か? これからどうなるのか? 第一人者の経済学者による緊急出版!

第1章 ドイツとフランスを分裂させたギリシャの「毒」
第2章 90年債務不履行国家が、なぜ生き長らえたのか?
第3章 ノー・モア・アルゼンチン・ルール
第4章 真実に目を向けようとしない欧州
第5章 ギリシャ危機は「終わらない危機」

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架:338.23A/Ta63o//K

  • 2015年に勃発したギリシャ発のユーロ危機に際して、当事者(ギリシャ)とユーロの主要国(ドイツ・フランス)、そしてIMFがどのように動いたかを、時系列で実況している感じの本。詳細な内容をテンポよく記述していて、ライブ感が良い。また、この200年弱の間、ギリシャが国家債務に関していかに杜撰であったかを指摘すると共に、「借金は、金額が増えると借り手が有利になる」という残念な現実を突きつけることも忘れていない。
    ただ、日本がギリシャの真似をしようとしても、そうはいかないんだけどね。ギリシャの債権者は70%以上が他国なのに対し、日本の債権者は90%以上が自国民。すなわち、日本国は国民から借金を重ねたあげく、国民に対して「債務者として」君臨しているという、なんともおぞましい構造になっているから。。。

  • 電子マネーの普及により、ユーロ離脱が容易になるとの指摘が面白い。

  • 338.23||Ta

  • 2015年に表面化したギリシャ危機を解説。
    ドイツとフランスの経済的、政治的、文化的姿勢の
    違いがギリシャ危機、欧州統合危機の原因である。
    ギリシャの債務減免を認めないドイツは、
    2度の大戦時にどれほどの債務減免を受け、
    経済成長を成し遂げたか。
    特筆すべきは、欧州連合大統領トゥスクの言葉。
    背筋が凍ります。
    「欧州の歴史でとてつもない悲劇が発生するとき、
    それは極右と極左が共同戦線を形成。
    現在、そのような状況を観察できる」
    極右と極左が欧州統合を崩壊させようとしている。

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著者プロフィール

慶應義塾大学経済学部教授
1956年東京生まれ。81年慶応義塾大学経済学部卒業。86年同大学院経済学研究科修了。同年同大学経済学部助手。86年7月米国ロチェスター大学に留学、89年同大学経済学博士号取得。2019年より、経済財政諮問会議民間議員

「2020年 『WEAK LINK』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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