あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062738859

作品紹介・あらすじ

「顔」や「髪型」「服装」と同じように、どうして、自分の「声」や「体」「感情」「言葉」に気を遣わないんだろう?普段あまり関心をもたなかったモノを見詰め直せば、魅力的なひとになれる。20年以上、演出家として役者たちを間近で育ててきた著者が、自己プロデュース術を大公開。「新しい自分」を発見できる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 『感情にも教養がある』
    新しい知見でした。「感情を知っていて、それを有効に創造的に使える」ことが、感情の教養があるということらしい。
    それを意識すると、何かを表現することに対してもっと違う姿勢を取れる気がします。

  • 鴻上さんの本はいくつか読んだがこのようなこともご存知とは新たな発見。書いてあることを実践できるかは自信ないが声を「ん〜」と鳴らす場所変えて一人でやるのは出来そうだし楽しそう!

  • 声や感情にも教養があるという考え方が面白かった。教養があるとは、色んな知識を自在に酷使できること。声で言えば、大きさや高さ、間、速さ、声色。話してる時、自分では一定な気がする。というか、要素をあまり意識していなかった。
    新しい見方が知れて面白かった。

  • よくある、自分をいかに良く見せるかという自己啓発本ではなく、声、目線、体全部を道具として使う演劇分野ならではの自分の魅せ方について教えてくれる。

    <自分用メモ>

    ・感情のヒント
    自分が喜怒哀楽の中でどこ寄りなのか(どの感情になやすいか、感情を移動するのにどれくらい時間がかかるか)、わかることは感情の教養がある人

    →つまり自分の感情のコントロールができること
    ※運動不足と同じで、同じ感情にいつづけると感情を失ってしまう。感情を動かすことも大事。

    ・声のヒント
    魅力的な声とは「大きさ」「高さ」「速さ」「間」「音色」の5つの要素を豊かに使うこと

    →声が豊かな人は感情や表情も豊かと言える

    一方で、内面が変わって変化が現れることもあるが、技術的に変えることでつられて内面が変わることもある。つまり声の5つの要素を豊かに使って声を魅力的にすることで表情や感情も豊かにする。

    声の視覚化も面白い。声のベクトルが伝えたい人に向かっているのか意識しないと、声は発散したり、下に落ちて届かなかったり、自分に向かってないと思われる。

    声を育てるために「余計な力を抜く」「お腹で支える」「声が前に出ていること」が大切。体は楽器とイメージし、さまざまな声を出して遊んでみる。

    ・体のヒント
    体を魅力的に見せるには体を知り、有効に創造的に使うこと。

    まず「体の外側へ」を意識する方法で、自分の体が今どんな状態にあるのか意識すること。しかし自分の体を自分の思った通りに操ることは難しい。左右の手が違う動きをするなど、体を操るトレーニングをしてみるべし。

    「体の内側へ」は自分の体をリラックスさせること。緊張の抜き方を覚えること。

    体は、
    第一の層)体自身の具体的特徴(骨格、長さなど)
    第二の層)生活習慣が刷り込まれた体
    第三の層)どんな動きを体に入れてきたか

    でできあがっていて、そこから出来上がったクセがついている。把握し、体に問いかることで、緊張を抜くことができる。

    ・言葉のヒント
    意識の3つの状態がある。

    「第一の輪」自分に向かっている、周りに意識が入っていない
    「第二の輪」あなたの関心・集中が相手に向かっている
    「第三の輪」目に映る全てに意識がいく

    どの状況にいるかによって対応する言葉がある

    「第一の輪」→自分に話す言葉

    「第ニの輪」→相手と話す言葉

    「第三の輪」→みんなと話す言葉

    印象的だった部分は、
    人の悪口を言うときは、自分に向けて言っているよう「あーわたしこういうのよくないと思うのよねー」とか、「あの人が〇〇さんのこと悪いって言ってたわよ」とか伝聞を使って傷つけることが多い。相手に向かって「第二の輪」で喋らないから、際限がない。もし面と向かってたら連続して怒り続けることは難しいはず。

    状況と言葉をわざとズラすことも有効。みんなに問いかける場で「第三の輪」でなく、特定の誰かに向かって「第二の輪」で伝えたり、「第一の輪」で自答したり、3つの輪を行き来することで話を豊かにする。

    ポイントは言葉を使う状況の輪を感じること、そこで一番有効な言葉を選ぶこと。

    最後の文
    「そうしてあなたの言葉は豊かな表現となり、魅力的になっていくのです。」

  • とても役に立つ本。
    感情、声、身体、言葉のそれぞれに意識的になることの大切さを説く。
    特に、第一の輪から第二の輪の話はとてもおもしろく、実際に使う場面がたくさんあったと思う。

  • 今まで喉からと腹から声を出すって思ってたけど、喉と腹以外からも声は出せる。
    確かにわたしは頭から声を出せる。
    単純にこれはわたしの声が高いからだと思う。わたしも声の音色を使って、メロメロにさせたい!

  • 演劇の世界の方だからこその、身体・声・言葉のとらえ方が新鮮、かつ実際のビジネスにおけるプレゼンテーションなどにも役立ちそうです。

  • この本と出会ったのは、大学の書店である。ポップに読めばモテると書いてあって手に取った。そのまま、レジへ持って行った理由は説明するまでもない。表情とか話術とか、表面的なスキルについて書かれた本だと思っていたが、内容は目から鱗であった。
    作者である演出家の鴻上尚史さんは、ファッションやメイク、髪型を気にかけるように、感情や声、身体、言葉に気にかけて欲しいと書かれている。それぞれの要素について、素人の私にも理解できるように説明されている。読んで納得してしまったし、どれも自分の人生を豊かにするものだと思う。そして、理解することと実際にできることはまた別物なのだと勉強する本でもあった。

  • 素晴らしい

  • あまりピンとこなかった。

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著者プロフィール

著者等紹介
鴻上尚史[コウカミショウジ]
1958年8月2日生まれ。愛媛県新居浜市出身。早稲田大学法学部卒業。劇作家・演出家・エッセイスト・小説家

「2023年 『ヘルメットをかぶった君に会いたい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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