- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062753425
作品紹介・あらすじ
ビール1本10万円のボッタクリバーのカモにされる客、援助交際する女子中高生、塒と食事を求めて集まる浮浪者、ゲーム店を根城にする覚せい剤の売人、増殖する中国マフィア。欲望あふれる街・新宿歌舞伎町にうごめく人々とそこで起きるさまざまな事件を、交番勤務の警察官の姿を通じて描く、迫真のレポート。
感想・レビュー・書評
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久保博司『新宿歌舞伎町交番』講談社文庫。
今から14年前の刊行の古本。テレビで『警察24時シリーズ』をよく見るが、その中で紹介される新宿歌舞伎町交番みたいなノンフィクション。
予想外に面白かったが、この作品を読むと歌舞伎町に近寄りたいとは思わなくなる。
人びとの欲望と犯罪が渦巻く新宿歌舞伎町。ボッタクリバーに、家出した女子高生、それを食い物にするホスト、酔客を身ぐるみ剥がす浮浪者窃盗団、覚醒剤の売人に、暴力団事務所、中国マフィア。そんな歌舞伎町で起きる犯罪やトラブルを次々解決する警察官たち。
本体価格590円(古本100円)
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500メートル四方の欲望渦巻く歌舞伎町。
ビール1本10万円のボッタクリバーのカモられる客、援交女子中高生、シャブの売人、中国マフィア...
そんな素敵な街の交番に詰めるおまわりさんのルポタージュ。
とはいえ、これが書かれたのが2003年。
歌舞伎町ものを読むと時代時代で変わるよなー。
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だめだった
正直気持ち悪い
一般的なイメージをベースにそれっぽく書いてるような
実際に取材したのかもしれない
でもそこに著者の一般常識(イメージ?)的な変換が入って意味がないものになってるような
結構前の本だし、私がイメージする今と違うのかも
いい話だろ?みたいな部分が私にとってはそれだめじゃね?
みたいな感じ -
ビール1本10万円のボッタクリバーのカモにされる客、援助交際する女子中高生、塒と食事を求めて集まる浮浪者、ゲーム店を根城にする覚せい剤の売人、増殖する中国マフィア。
欲望あふれる街・新宿歌舞伎町にうごめく人々とそこで起きるさまざまな事件を、交番勤務の警察官の姿を通じて描く、迫真のレポート。 -
すーごいなー、歌舞伎町って街は…。
うかつに歩けない!!
そしてお巡りさんもすごい。
不祥事ばかりが取り沙汰されがちな気がするけど、お巡りさんは本当に選ばれた人しかできない職業なんだな、と実感。
職務質問する際の観察眼が驚異的。 -
新宿歌舞伎町における様々な事件をこの交番が受け持つ。他の交番の1年が、ここでは5年分に相当すると言われてる。新宿署の中でも優秀な警察官がここに勤務されている。警察官の視点から描いた様々な事件の数々。裏事情もわかる...
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本書は欲望渦巻く歌舞伎町の様々な事件を交番勤務の警察官の姿を通じて描く迫真のレポートである。仮面ライダーもウルトラマンも正義を守るためなら法律を守らない。しかし法の下の正義の味方である警察官は法律に則って職務を遂行する。本書はそのジレンマを垣間見る事が出来る。
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歌舞伎町ってのは本当に怖い街だ。
女性特有の心理をくすぐり、男性の欲望に甘い吐息を吹きかける街。
「性」を媒介に金という金がなだれを打つように乱れ飛ぶ。
酔いに負けて地面に突っ伏した女性をホームレスがむさぼる。
ゲームセンターはシャブ媒介のメッカとして、ひっそりとそのたたずまいの存在感を仄暗く光らせる。
ヤクザや中国マフィアが跋扈する、まるで「殺し屋1」の
ような世界だって、この街ではフィクションだ。
健全な資本主義はここでは成立していない、だからこそ、好奇心だけでこの街に足を踏み入れると、食い物にされて骨の髄までしゃぶりとられてしまう。
そしてその図式がビジネスとして成立し、この街をこの街たらしめんとしている。
一歩裏の道に入ってしまえば、もう引き返せない。
だからこそ、この街が作り出す渦に飲み込まれてはいけない。
今まで守り抜いてきた大切なものが、街に飲み込まれて跡形も無く消え去ってしまう、そんな気がするから。 -
ホントにノンフィクションか?と言いたくなる。
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小さい事件、雑用、カウンセラーか?と思わせるような場面。そして、大きな事件になる前の芽を摘む。そんなひとつひとつの事件を地道に対応し処理していく交番署員が汗を流しているからこそ歌舞伎町が無法地帯にならないのである。