忠臣蔵異聞 <家老 大野九郎兵衛の長い仇討ち> (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062771122

作品紹介・あらすじ

悪家老として名高い、赤穂藩の経済官僚・大野九郎兵衛。しかし、彼こそが、先進的な製塩技術の開発と塩相場による儲けで、お取り潰しにあった浅野家再興を志す忠臣だった。赤穂浪士の討ち入り後は、真の仇を討つべく、米相場を下落させ、さらに布石は長州にも…。『死都日本』『震災列島』『富士覚醒』…サイエンス・フィクションの名手が、元禄赤穂事件から維新戦争まで、滔々と流れる歴史の大河の核心を、大野九郎兵衛の仇討ちを主旋律に、壮大なスケールで解き明かす。類のない時代ミステリーの快作。

感想・レビュー・書評

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  • 大野九郎兵衛の話。連続、忠臣蔵で視点を変えた話が読めてたのしかった。ギャグはなくてもよかったなあ。

  • 忠臣蔵から幕末討幕に至る、大野九郎兵衛中心に据えた、亡霊の昔語り。

    忠臣蔵の事件から、全ての元凶は幕府と決定付け、そこから幕末に至る大野の子孫による野望の流れは物語としてはもちろん、新説としてもこれはもしやと思わされる内容でなかなか興味深い。

    周布政之助と椋梨藤太の関わりは、丁度「花燃ゆ」とかぶるので史実との比較も楽しみで、周布政之助は豪胆な人だったようなので、この作品の表現が意外に腑に落ちる。

    火山や地震など今まで科学作品から一転して歴史物、新境地開拓かな。

    ただ途中に挟まれる親父ギャグはいらんかった。。

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著者プロフィール

1954年、広島県生まれ。医師、小説家。阪神淡路大震災に遭遇したことを契機に執筆を開始。地変国日本のあり方を問うた処女作『死都日本』(第26回メフィスト賞受賞作)でデビューし、その科学的根拠に基づいた緻密な構成力と、圧倒的なスケール感で、読者に異例の反響を呼ぶ。他の著書に、『昼は雲の柱』『樹の上の忠臣蔵』(ともに講談社)がある。

「2010年 『震災列島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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