感染広告 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 187
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062772167

感想・レビュー・書評

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  • この作者さんの本は初めてで、本屋さんでPOPに惹かれて購入。

    あらすじから今まで読んだことがなさそうな内容だったので、どんなトリックが仕掛けてあるのかワクワクしながら読みました!

    ネットを使ってのマーケティングで、そこに仕掛けがあると思わせといての2重、3重の仕掛けは見事に騙されました。

    なかなか面白かったです。あと、ビールが飲みたくなります(笑)

  • あっという間に読破!犯人は最初から絞られてる感あったけども。個人的には広告業界の仕事の進め方の部分に興味を持って読めた。著者が広告業界出身ということで納得。

  • 『バドバーグ』
    キャンペーン中のビールの名前を叫び、自殺した男。そして、同じ様な自殺が続く。
    なぜ、彼らは自殺をするのか、そしてキャンペーンとの関係は?

    主人公の堂門 修介は、中堅広告代理店のディレクター。
    大手ビール会社の商品『バドバーグ』のリニューアルキャンペーンの責任者を任され、張り切っていた。

    しかし、最初は大成功と思われた野心的なキャンペーンは、大変な事態へとなった。
    ビールの名前を連呼して、自殺する者が相次いだのだ。
    真相を追う修介。しかし、一向にキャンペーンと自殺の関係が見えず、やがて...

    サブリミナル映像、バックワード・マスキング、そして20khz以上の非可聴音など。
    様々な要因が、人間の行動心理に影響を与えるのか?

    さすがに、人間を自殺に誘導するのは難しいと思いますが、もしかしたらありそう...と思えるのは、筆者の力量でしょうか。

  • 出だしは良かったけど、スピード感がいまいち。 薬物絡みの人しかってところで先が読めちゃった。

  • 読了日2012/08
    読みやすくて、テンポも良く、徹夜読書。
    同作者の賞を取った他の作品も読んでみたい。

  • 消費者は何をもって商品を購入するのか。
    TVでCMを見て購入を決める人は意外に少ないような気もする。
    ただし、商品イメージはCMによるところが大きいのも現実だろう。
    堂門は全面的に任された「バドバーグ」のCMのために奔走する。
    ようやく出来上がったものは話題を攫い、ウェブサイトの閲覧者は日を追って増加していった。
    けれど、すべてが上手くいっていると思った矢先、駅のホームで不審な死を遂げた男が最後に呟いていたひと言が問題となる。
    「バドバーグ」・・・そう言って男は線路へと落ちていったのだ。
    どんな仕事にも責任が伴う。
    大きいとか小さいとか関係なく、請け負った仕事に見合った報酬が与えられるのと同時に、その仕事への責任も当然発生する。
    犯人に明確な意図はなかったのかもしれない。
    それでも、自分が仕掛けた罠によって誰かの命が失われたのは間違いない。
    一心不乱にひとりで歌ともいえないような言葉を口ずさむ犯人。
    そこに込められていたのは、やはり暗い怨念だとどうしても思ってしまう。
    サブリミナルという言葉は知っていた。
    他の物語にも登場したりするし、ドラマなどでも取り上げられることがあったように記憶している。
    しかし、バックワード・マスキングというものは知らなかった。
    いろいろな手法を考えつくものだ。技術者たちの底知れない情熱には怖れいる。
    たとえどんな技術であっても、それを扱う人間に邪まな気持ちがあったら人を傷つける凶器となる。
    普段はダラっと流し見しかしないCMだけれど、もしかしたら裏側には何かとんでもない意図が隠されているかもしれない。
    気づかないうちに何かを刷り込まれているかもしれない。
    そんな妄想じみたことを考えてみた。
    冗談ではなく、近い将来にまったく別の形のこうした手法が現実のものとなるような気もしている。
    サブリミナルに堂門が気づいた時点で犯人がある程度わかってしまう。
    もちろん動機まではわからないけれどちょっと残念な気がした。

  • 非常に新しい設定に見えて、
    種自体はそんなに新しくない。
    ところがちょっと面白かった。

  • 広告代理店の仕事内容 幻聴と周波数 ストーリー構成はとても面白いと思った。印象に残る一作。

  • 初めて読みました、著者の作品。
    書店で迷っていた時に、タイトルが目に飛び込んできて、購入。
    2010年の作品なので、バイラルとか少し前に広告業界で流行った言葉などに引き込まれて、グイグイ読めました。今だとソーシャルとか使われるのかな。。。
    こんな広告あったら怖いなっておもいつつも、ここまで人に影響を与えるものが創れたら凄いっていう憧憬の念も湧きました。
    キャンペーンって緻密な計画・準備の元やるものなんだよねって、改めて考えさせられましたし。

    エンタメ小説なんだけど、仕事をする自分が読んだ、と思います。

  • 会社人としての誇りと恍惚と理不尽と。いろんなところで主人公に、その周辺の登場人物に共感できました。一番共感できないのはヒロインだったというのはナイショ。^^;
    個人的には「これは絶対SFじゃない、って内なる声が言ってるんだけど、それはどうしてか」って問題の方が大きいです。

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著者プロフィール

1959年宮城県生まれ。明治大学商学部卒業。広告制作会社でコピーライターとして勤務。89年にフリーに。2002年『滅びのモノクローム』で第48回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。他の著書に『死水』『サーカス市場』『罠釣師 トラッパーズ』『コワレモノ』『失われた季節に』『黄金幻魚』などがある。

「2020年 『五郎丸の生涯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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