被取締役新入社員 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775328

作品紹介・あらすじ

デブでグズで高卒の鈴木信男は、なぜか一流企業の採用試験に合格する。案の定、うまい話には裏があった! ドラマ原作大賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 難しいことを考えずに、サクサク読めた
    社内のいじめられ役、ストレスの吐口として採用された信男。はじめは、どんだけ罵詈雑言を浴びせられても、悔しい、ムカつくなどの感情が見えなかった信男が、異世界の人のように感じた。
    ひょんなコトから、手柄を上げ、成功していく流れは、ありきたりかもしれないけど、個人的に仕事で落ち込んでいた時だったので、めげずに頑張ろう、どんな人でも日の目をみることができると励まされた気がする。

  • 発想が面白かったです。
    現実味は無いですけどね。
    小説だからの世界。
    漫画みたいだけど漫画じゃ表現は難しいて思う。
    この人の小説をもっと読みたいですね。

  • 表紙とタイトルで、なんとなーく内容がうっすらわかってしまいそうな一冊。意地でもあらすじは読まないし、帯は購入したら速攻中にしまい込んだけどね(おかげでページに色がついた)。

    何をやってもドジばかりで、コンビニのバイトすら続かない男、信男が、大手広告代理店の入社試験を受けてみたところ、重役に呼び出されて速攻で採用されてしまう。ミッションは「代表被取締役」。そこから「役に立たないこと」を役立たせる仕事が始まる。

    井上ひさしなどを読んできた人なら、入社のくだりから先が読めてしまうと思うが、一時的に行動を起こす人ではなく、一つ外側の歯車を加えて回すことで、これまであったシステムに不協和音を加え、そのことで問題が解決していくというストーリーがメインとなる。

    最近のトレンドは、いじめられっ子を描くのが流行っているようで、「正義のミカタ」とかなり骨格が似通った印象を受ける。
    https://booklog.jp/users/tikuo/archives/1/4087465764
    しかし、社会人というところで、こちらの作品のほうが好感は持てるかな。

    ただ、本多氏も安藤氏も、いじめの当事者ではなかったのであろう。いじめ=まず暴力という構図は、高度経済成長期ならまだしも、1980年代の後半には警察沙汰になるため、おおっぴらにできなくなって、もっと広範で陰湿なものになっていた。廊下ですれ違いざまに殴られるとか、1970年代の漫画のようなアナクロさを感じてしまうのだ。

    また、文章については、登場人物が増えると支離滅裂になるのは少々いただけない。

    ストーリーなどすべてが単純で、文字も大きく、会話は短かろうがすべて改行されるので読みやすく、暇つぶしにでも気分転換にでも適した1冊である。まあ、それ以上でもないが。そうそうそ。タイトルがネット受けを狙いすぎた感がある。「被取締役」を「とりしまられ」と無理な読み方をさせるのなら、タイトル全部で文字数を4文字程度に減らすべきだ。

  • おもしろかった~。予想できる展開だったけど、それが裏切られない終わり方で安心した。

  • 「被取締役」は「とりしまられやく」と読む。社内の人間関係の負の部分を一手に担うことで、社員のやる気を出すという。誰かたたかれ役がいれば、人はすかっとするし、下には下がいると思うし、自分はたたかれない。なんという心理学、と思うけど、きれいごとではない実情だね。だけど主人公のダメダメ人生な鈴木くんは、だんだんそれだけではなく、どんな役目であれ初めて存在を認められた場所で、本当に社会の中で使えるようになっていく。やはり思った通りに。じゃあ「とりしまられ役」はどうなるの?最後の落としどころまで興味を持って読めた。

  • 究極のダメ男があるミッションを言い渡され"被取締役"社員として働く物語。何をやってもうまくいかず仕事でミスしてばかり、しかしそんな冴えない男であっても周りのサポートや運に導かれ少しずつ成長していく。その成長譚が読んでいて感動する。文体も柔らかく面白要素満載で読んでいて何回も笑ってしまった!このダメ男から目が離せないこと間違いなし。

  • コメディ要素満載でとっても読みやすかったです

  • 安藤祐介氏の小説。百田尚樹氏以外の本、超久々に読んだ。笑 とあるダメサラリーマンのお話。普通の常識ではあり得ない設定と斬新な目線から会社員という特殊な生き物の生き方を描いたライトノベル。目線を変える事で、白は実は黒だったり、黒が実は白だったりするね。点で物事を見るのではなく、大局的な全体最適で見る事の大切さはビジネスにおいては共通のキーファクターですね。登場人物や設定も某電通を思わせるような形でイメージしやすいし、信男のsuccess(failure)の過程も代表被取締役とダメADの二重の立場により複雑な気持ちにさせられつつ、爽快な気分が味わえて、サクサク読めた。仕事に「誇り」と「使命」を持って働くことの喜びを教えてくれる一冊でした。映像化されてるのも見てみたい気もする。笑

  • こんなに上手くはいかないだろうけど、ちょっとハッピーな気持ちになれたから、ま、いいんじゃないかな

  • 意外な展開でした

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著者プロフィール

安藤祐介
一九七七年生まれ。福岡県出身。二〇〇七年『被取締役新入社員』でTBS・講談社第一回ドラマ原作大賞を受賞。同書は森山未來主演でドラマ化もされ、話題を呼んだ。近著に『本のエンドロール』『六畳間のピアノマン』『就活ザムライの大誤算』などがある。

「2023年 『崖っぷち芸人、会社を救う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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