お棺は意外に狭かった ! (介護ライブラリー)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062824200

感想・レビュー・書評

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  • この本を読むのに困った事。
    面白すぎて笑えてしまい、図書館で読むには迷惑で読めなかった。

    著者が医師であり、病歴つらつらと入院や手術の経験あり、90overの両親の介護経験あり、それらをちょっとブラックなユーモアも交えつつ、棺に入るまでの老いを書いている。
    この“棺まで”というのが大事。

    祖母と一緒にいる時に読んでいて、私があまりに笑うので、私が席をはずした時に、祖母が冒頭を読んでいた。
    「これ面白いね。」との感想。

    大正14年生まれ、曾孫達の世話をメインでしている元気な後期高齢者。
    脳卒中で右半身麻痺だった夫を10年ほど自宅介護していた。
    その祖母が「面白い」と表現するのだから、高齢者にとって、高齢者を介護する家族にとって、決して失礼なユーモアではないのだと思う。


    この本、議員や官僚にも読んで欲しいな。
    著者ならではの視点で、超高齢社会の政策案が書かれている。

    私は高齢者に関わることを仕事としている職業人として、また団塊世代を親に持つ子どもとして、親世代が老いた時、自分達が老いた時を不安に感じているけれど、著者の考えに納得し、なるほどと思った。
    だけど、それを誰かがやってくれるのを待っていてはいけない。
    もしかしたら、超高齢社会をみんな幸せに過ごせるために、ほんの少しでも私自身ができることがあるかもしれない、そう思えた。


    私が読みえたこの本は、図書館の返却期限まで、祖母の手に渡ります。

    (関市立図書館)

  • リハビリテーション専門医による、QOL(生活、生命の質)ならぬ、QOD(死の質)も大切だよ・という話。

    自ら棺おけに入ってみる!
    体が曲がったりしていると、お棺には
    入らない。そのときは・・・。

    オソロシイ話だよ。
    リハビリは、回復だけの意味ではない。
    右肩あがりしか認めない社会風潮にも疑問だ。

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著者プロフィール

大田仁史(おおた ひとし)
1936年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。伊豆逓信病院リハビリ科部長、同病院副院長を経て、医療専門職を養成する日本で初めての県立医療大学附属病院を立ち上げた。リハビリ医療・介護の第一人者として知られる。現在、茨城県立健康プラザ管理者、茨城県立医療大学名誉教授。著書は『心にふれる』『かばい手の思想』(いずれも荘道社)、『完全図解 新しい介護』『実用介護事典』『高齢者介護急変時対応マニュアル』(共監・著 講談社)など多数。DVD,ビデオに『在宅介護の基礎と実践(全20巻)』(NHKエデュケーショナル)『DVDブック 新しい介護』(講談社)などがある。

「2014年 『完全図解 新しい介護 全面改訂版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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