完全図解 介護リスクマネジメント トラブル対策編 (介護ライブラリー)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062824736

作品紹介・あらすじ

介護施設の現場は大きな転換期を迎えています。基本に忠実に防ぐべき事故を防いでいるだけでは足りず、事故を巡る「家族トラブル」の防止という新たな課題が持ち上がったのです。
歩行すれば転倒の危険は避けられないのに「絶対転ばせるな」と無理な要求をする家族。事故の補償に不満があるとすぐに訴訟を口にする家族。施設の事故説明は全てICレコーダーに録音する家族。そのうえ、認知症利用者の防ぎようがない転倒事故の過失を認めてしまう裁判官。
家族は施設の「良きパートナー」ではなくなり、対応の甘い施設はすぐに突っ込まれてしまう。このように家族を敵に回してしまった原因は、リスクの事前説明、基本的事故防止対策、事故後の家族対応など、「顧客」から見れば当然の対策を怠ってきたツケと言えるかもしれません。  
権利意識を強める利用者・家族にいかに向き合い、クレーム等に対応すべきか、介護リスクマネジメントのプロがイラストを交えながらわかりやすく解説します。

感想・レビュー・書評

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  • 事故防止編よりは管理者等を対象にしているためか内容が濃かったように思います。ただ大型本の割には読みやすくあっという間に読み終わった感があります。
     家族等に対してのトラブル対策には①早めの連絡②前に決めておいた形に基づいた対応が必要である。そのため現在あまり意識していなかった事故防止マニュアル等の再確認が求められる。また情報管理は個人情報以前より厚労省ガイドラインの規定があり、またセンシティブ情報ということもあり見学者レベルにも誓約書を書いてもらうぐらい気を付けていく必要があることが分かった。災害に関しては緊急地震速報の導入や職員の緊急出勤規定の策定が求められることが分かった。虐待については適切な人を雇用すると同時にその人たちが行為に及ばないように環境面や指導を怠らないようにすることが改めて大事だと分かった。
     こうしたトラブル回避は施設の質を高めるというところから一歩脇にそれるため忘れがちになるが、より高度な施設経営を考える上では必要とされることを改めて感じた。 

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著者プロフィール

介護と福祉のリスクコンサルタント。株式会社安全な介護代表取締役。
早稲田大学法学部卒業後、現あいおいニッセイ同和損害保険株式会社入社。介護・福祉施設の経営企画・リスクマネジメント企画立案等に携わる。2006年より現株式会社インターリスク総研主席コンサルタント。2013年、あいおいニッセイ同和損保退社。2014年、株式会社安全な介護設立。
高齢者福祉施設や訪問介護事業者と一緒に取り組み、現場で積み上げた実践に基づくリスクマネジメントの方法論は、「わかりやすく実践的」と好評。各種団体や施設の要請により年間150回のセミナーをこなす。
著書に『改訂版 安全な介護 ポジティブ・リスクマネジメント』(ブリコラージュ)、『事故例から学ぶ デイサービスの安全な介護』(筒井書房)、『早引き 介護の接遇・マナー ハンドブック』(ナツメ社)など。

「2018年 『完全図解 介護リスクマネジメント トラブル対策編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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