お嬢様探偵ありすと少年執事ゆきとの事件簿 一夜姫事件 (講談社青い鳥文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062854078

作品紹介・あらすじ

11歳なのに二ノ宮家の当主で、そのうえ「探偵」でもある二ノ宮ありすと、同じ年の少年執事ゆきとの活躍をえがく、大好評シリーズ第6弾!
ある日、ありすの屋敷に、同級生のこばとが訪ねてきた。「雪男」を追って雪国に行っているおじをさがすため、ありすに同行してほしいと言うのだ。「一夜姫」という風習にちなんで行われる「一日だけのプリンセス」というイベントにも参加することにして、ありすとこばと、そしてゆきとは信州に向かう。現地で、大人気モデルの五十嵐ショウに会い、大喜びするこばと。「一日だけのプリンセス」コンテストの優勝者へのプレゼントは、オリジナルのドレス。おまけに、そのドレスを着て、ショウと馬車に乗ってデートができるのだ。
はたしてコンテストの優勝者は? こばとのおじが見つけた「雪男」の正体は? 声が出なくなってしまったゆきとはしゃべることができるようになるのか? 予想外の展開と、衝撃のラストが待っています!

感想・レビュー・書評

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  • (2019-08-18)

  • ・この本では、ありすがアイドルに会い、アイドルが「久しぶり」とありすに声をかけてきました。二人は面識がある!?気になる、おもしろい本でした。

  • “お嬢様は、だいじょうぶでしょうか……。
    ふだん、体を動かす機会がほとんどないお嬢様にとって、雪の山道を急ぐというのは、かなりきびしい状態だと思われます。しかも、いまは、とても動きにくそうな着物すがたなのです。
    雪や水で地面はすべりやすくなっていますし、転んだりしては大変です。
    そう考えて、ぼくはお嬢様の手を取りました。
    「なっ、なにをするの、執事……。」
    一瞬、おどろいたようすで、お嬢様はこちらをごらんになりました。
    しかし、手をふりはらおうとはなさいません。
    お嬢様の手は、ひんやりとしていました。”[P.125]

    6巻目。
    最後の雰囲気だと、ありすはゆきが言った言葉の裏を理解していて、理解されていることをゆきも分かっていて、って読み取れるけれど合ってるかな。
    杖の件はあまりにもあっさりだったけれど、嘘付いてたりって思わないの?前にも何かしら伏線あったっけなぁ。
    HACCANさんの絵は本当良いなぁ……。

    “「それから、もうひとつ、お嬢様にお願いがあるのです。」
    まるで、他人の声のように、その言葉は耳にひびきました。
    「どうか、ぼくをクビにしてください。」
    お嬢様を裏切らないために……。
    ぼくは、お嬢様の執事でいることを、やめなければなりません。
    「執事、あなた……。」
    なにか言いたげに口を開いたお嬢様でしたが、くちびるをかんで、うつむくと、軽く肩をすくめて、おっしゃいました。
    「もちろん、そのつもりよ。あなたなんて、執事失格だわ。クビよ、クビ!荷物をまとめて、さっさと出ていきなさい!」
    片手で追いはらうようにして、お嬢様はぼくに命じます。
    「わたしは、待たないわ!ぜったいに、あなたがもどることを、待っていたりはしないのだから!」”[P.193]

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。2004年、第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞した『ねこまた妖怪伝』でデビュー。児童文学のほか、ミステリーや恋愛小説も執筆する。著書に、「2013年 文庫大賞」(啓文堂大賞 文庫部門)となった『ハルさん』、『初恋料理教室』『おなじ世界のどこかで』『淀川八景』『しあわせなハリネズミ』『涙をなくした君に』、『きみの傷跡』に連なる青春シリーズの『わたしの恋人』『ぼくの嘘』『ふたりの文化祭』などがある。

「2023年 『初恋写真』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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