科学の知恵 怒りを鎮める うまく謝る (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884440

作品紹介・あらすじ

ビジネス、家庭を円滑にするためのヒントが満載!

・「電車が遅れていました。申し訳ありません」「遅れて申し訳ありません。電車が遅れていました」――どちらが適切な謝罪?
・怒った時には、寝転べば怒りが収まる!?
・赤ちゃんはなぜ怒り顔に反応するのか?
・関係を修復するうえで「謝罪」よりも必要なことは?
・悪い謝罪の四要素とは?
・実際の謝罪は想像したほどの効果もない理由
・ネットで謝罪圧力が強いのはなぜか
・セルフコントロールを高めるには?
・自らの怒りを収めるカギ「傍観者の視点」とは?
・なぜ当事者よりも第三者の方が厳しく罰するのか?
・「赦し」という人類の進化戦略とは?

知っていると役に立つ、怒り、謝罪、仕返し、赦しにまつわる最新サイエンス!

感想・レビュー・書評

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  • 怒りと謝罪を科学の観点から書いていて納得出来る事が多かった。

    怒り
    怒りと恐怖は似ている
    怒りは接近、恐怖は離れようとする心理
    怒り=不快+攻撃性
    接近=左前頭部の脳波の活動高い
    第三者の目線は、怒りを抑制させる

    関係修復
    被害者は、謝罪より補償を求める
    強く当たらない事、存在を認めて欲しい

    謝罪
    自分の大切な人やモノを考える事で、建設的な謝罪につながる

    怒りの抑え方
    紙に書き出す事や祈る事で怒りのエネルギーは収まる方向に進む

    仕返しと罰
    罰するのら復讐の神経基盤が満足感を得るから

    それでも被害者は罰よりも補償を求める
    第三者の立場になると罰を好む、これは正義を通そうとする。

    仕返し欲求は、加害者に認識させたい思い。
    自分の気持ちが晴れるわけではない。

    赦し
    心理学では罰でら、行動変化も長続きしない。
    また副作用を生み出す事が知られている。

    人の協力を促進するには懲罰より報酬の方が協力は集まる。


    加害者側が真実を語り罪を認め責任を取るなら、被害者側は赦した方が、その先穏やかな気持ちで過ごせる。

  • 普段の生活に役立てられそう。

  • 【1行説明】
    怒りのメカニズムを元に、自分や他人が怒りを覚えたときのヒントを紹介している。

    【趣旨】
    人類が誰でも持つ感情である「怒り」について、様々な実験や検証の結果を引用しつつ、そのメカニズムや対処法を紹介している本。

    【引用文3つ】
    ①「悪い謝罪」には次の4つの要素の幾つかが含まれています -正当化・逆ギレ・弁解・矮小化

    ②インターネット上で謝罪圧力が強い理由(中略)おそらく、「バンドワゴン効果」が作用しているのだと考えられます。バンドワゴン効果は、経済学や社会学でも良く用いられる言葉ですが、ある選択が多数に受け入れられている、流行しているという情報が流れると、その選択への指示が強くなることを言います。

    ③怒りやすい状況とはどのようなものかをしっていれば、 腹が立ったときに、それがまっとうな反応なのか、怒りやすい状況だから腹を立てているのかを判断できます。自分がそのときに怒りやすい状況であると認識できれば、本当はそれほど腹を立てるほどのことでもなかったと気づくかも知れません。

    【感想】
    ただ単に「怒りとはこういうもので~」といった内容だけでなく、「罰を与えるのは社会での協力を維持するため」といった行動原理の話や、「ケンカした後はコミュニケーションをとるほうが仲直りしやすい」など、具体的なアクションの話があり、非常に興味深い内容だった。

  • なかなかタメになった。耳が痛い部分も多々…

  • 2022年5月・6月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00534138

  • 謝られても怒りは残る。
    謝罪は相手のためではなく、自分が攻撃されないためのもの。
    安易な謝罪はだめ、相手の感じ方を理解すること。
    ナルシズムは、高い自尊心に由来したものではない場合がある。

    怒っている自分を傍観者として見る。=攻撃性が抑えられる。
    継続的に運動することで、自制心が高まる。攻撃性が抑えられる。
    誰かのために祈ると怒りが収まる。
    見方を変える=たまたま無礼なやつが自分の前にいた。
    裁判員は、一般的に激しい判決を下す。
    現在の司法制度は被害者の補償のためではなく、社会の維持を考えて設計されている。

    思い出し怒り=昔のことを思い出して腹を立てる。怒りは強くなる。

  • アンガーマネジメントのレクチャーをするのに、エビデンスを知りたくで読んだ本。
    さまざまな文献に基づいて考察が書かれていたのでとても面白かった。と同時によくあるアンガーマネジメント本のような内容とは一線を引いたエビデンスに基づいたより抽象度の高い内容だった。
    個人レベルでどうしたらいいか?という話ではなく、喧嘩した後はできるだけコミュニケーションをとった方が不満が残りにくいなど一般化して情報が書かれていたので、知識労働をしている人たちにとっては分かりやすそうな内容だと思った。

    これをもとにアンガーマネジメントのレクチャーを作ろう。

  • 怒りについて様々な実験の話を紹介する本。寝そべりながら侮辱されると怒りがあまりわかないのはちょっとおもしろいなとおもった

  • 図書館がおくる、「クラブ・サークル向けおすすめ図書」

    クラブ・サークル名 卓球部

    請求記号 K-2444
    所蔵館 2号館図書館

  • 怒りを鎮めるコツや努力の方法、赦すことの大切さを学べました。

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著者プロフィール

名古屋大学大学院情報学研究科教授

「2022年 『認知科学講座2 心と脳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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