弱虫日記 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 56
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937610

作品紹介・あらすじ

少年たちの日常は忙しく大変だ。親の不仲にいじめ、学校での人間関係。もう、たくさん……でも。一瞬の光に涙ぐみ感動作。

感想・レビュー・書評

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  • みんな自分を好きになりたい
    自分の弱さと向き合い、強く、なりたい自分に変わっていく話。勇気をもらえます

  • 3月公開の映画『雑魚どもよ、大志を抱け』の原作本。
    少年の成長モノ、現代日本に生きる自分にとっては、King の "Stand by Me" よりリアリティがある。

    少女はわりと順調になだらかに着々と大人になっていくが、男子の成長期はブラックボックス、不可解の極み。
    どうにも子供でしょうがない子が、ある日、2段3段飛ばしで大人びる。
    家庭の不調、親の不調、中学受験、いじめ。
    そのへんにごろごろ転がってそうなモチーフがきゅっと詰まっている。

    こんな風に、痛快に乗り越えられる子ばっかりじゃないだろうけど、小説だもの、このくらい楽観的でいてもいいんでしょう。
    最後は楽しく読み終えました。

    映画主演は 関西ジャニーズJr.の池川侑希弥、ふぅん、ジャニーズ映画?というなかれ。
    齢13歳、共演した男の子たちも同年代。
    足立 紳氏は 『百円の恋』の脚本、そして2023年度下期朝ドラ『ブギウギ』の脚本家。

  • 親や環境に左右される不条理な世界で、力強く生きる子どもたち。
    力関係が大きく作用する関係性の中で、それぞれ悩んだり苦しんだりしながらも、一番大事なものは何か、かっこよく生きるってどういうことなのかを考えている。
    子どもたちなりの思いやルールがあって、それを一途に守ろうとする姿にグッとくる。
    爽やかな読後感のある本。

  • 弱虫日記というタイトルから想像していた内容とは違い、小学生から中学生になる男子小学生の「仲間」「受験」「いじめ」などの問題を通じて、人間的な成長をしていく。どこの小学校でも起きていそうな日常+αな感じが良い。主人公の母親の豪快なキャラクターも良い。

  • やはり、友達の前でもどこがて強がってしまう。
    でも、主人公の勇気を振り絞っていく姿勢に心打たれました。

  • 大人に振り回され友達関係に悩まされる少年が、生きる上で大切なものを手にしようとする葛藤と前進を描く長編小説。
    足立紳版『スタンド・バイ・ミー』。決して綺麗でもおしゃれでもない、少年たちの成長する過程に共感を覚える。考え方は一丁前の大人風なのに、子供の殻は破れないもどかしさが私たち元少年に必ず身に覚えがあること。その後の彼らが各々どんな姿になったのかが気になる。

  • 小学生時代の嫌な思い出が蘇った。物語としても、主人公の成長がウソくさい感じがして、あんまり感情移入出来なかった。

  • 少年の葛藤と前進を描いた感動作 俺は自分が嫌いだ。ズルい自分を変えようと決めたそばから、イジメを見て見ぬふりするような弱虫だから。そんな俺が、あの日死に物狂いにな ったんだ。日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞作家による、爽快な物語。

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著者プロフィール

1972年鳥取県生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)卒業。2015年に『百円の恋』で第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第17回菊島隆三賞、2016年に『佐知とマユ』で第4回市川森一脚本賞、2019年に『喜劇 愛妻物語』で第32回東京国際映画祭コンペティション部門最優秀脚本賞、2020年に『喜劇 愛妻物語』『劇場版 アンダードッグ 前編 後編』で第42回ヨコハマ映画祭脚本賞を受賞。2016年に『14の夜』で映画監督デビュー。2023年度後期放送のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』の脚本を担当。小説に『喜劇 愛妻物語』『14の夜』『それでも俺は、妻としたい』『したいとか、したくないとかの話じゃない』などがある。

「2017年 『弱虫日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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