新興衰退国ニッポン (現代プレミアブック)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062950589

作品紹介・あらすじ

16分に1人が自殺!
ここ10年の年間平均餓死者70人!
労働者4人に1人が年収200万円以下!
国民1人あたりのDP世界ランキング2000年3位→2008年23位!

日本は衰退過程に入っており、このままでは持続できない状態になっている。そして、そのことを自己認識しなければ、この社会はいずれ滅びるだろうということである。それは、誰もが薄々そう思っていながら避けている現実である。しかし、「100年に1度」の世界経済危機は、そのことを白日の下にさらしてしまった。それでも、日本に生きる多くの人々は現実をはっきり認めようとしない。いや、見ようとしていない。誰もが、自らが滅びの過程に入っていると言われたくないのはわかる。だが、現実は現実である。現実を避ければ避けるほど、滅びはますます現実化してしまうのだ。――<「はじめに」より抜粋>

感想・レビュー・書評

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  • 新興衰退国というタイトルにひかれました。
    自分とは違う立場の考えでしたので、興味深かったです。

  • タイトルに惹かれて読書。日本が間違った進み方をしているのは誰もが感じることだが、その原因を日本国民がもつ価値観や危ない社会性まで追求して論じているのがよい。ただ、展開が福祉や貧困などの想像できる範囲内での議論に収束してしまっているので、意外性というのはあまりなかった。

  • 16分に一人が自殺。この10年間に平均餓死者70人。勤労者の4人に一人1000万人が年収200万円以下。GDPは2008年世界ランキング23位。医療・貧困・雇用・介護・公共事業・・・・1986年~の中曽根政権、2005年小泉政権の圧勝で定着?浸透した「新自由主義」「構造改革・民営化」「市場原理と競争原則」の弊害は財政破綻拡大の付けと共に国家衰退と破壊を本来、市場競争原則や効率短期利益追及型の民営に馴染まない、「自然環境・公共・厚生・医療」などの国民の安全と生命のインフラ部門・根幹の多方面に取り返しの付かない破壊を及ぼしている・・5%の兆候現象・サインとして突出する異常事態・現象にこそ、その原因や病理が浮き彫りにされている。
    これ等をあえて無視する「マスゴミ」や確信犯グループに対し、この本こそ国民から突きつけるべき「告訴状」ではないか。菅新政権は是非この事実の改善を「アジェンダ」とすべきだろう。

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著者プロフィール

金子 勝(かねこ・まさる):1952年、東京都生まれ。経済学者。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。東京大学社会科学研究所助手、法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現在、立教大学経済学研究科特任教授、慶應義塾大学名誉教授。財政学、地方財政論、制度経済学を専攻。著書に『市場と制度の政治経済学』(東京大学出版会)、『新・反グローバリズム』(岩波現代文庫)、『「脱原発」成長論: 新しい産業革命へ』(筑摩書房)、『平成経済 衰退の本質』(岩波新書)、『資本主義の克服』(集英社新書)ほか多数。

「2023年 『イギリス近代と自由主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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