ヴァンデミエールの翼(1) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 469
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063210699

感想・レビュー・書評

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  • この作者は「ぼくらの」「なるたる」が有名らしいが、
    読んだことがあるのは「短編集 残暑」のみ。

    線が細く、華奢で、絵そのものが切なさを感じさせる。
    淡々とした描写。
    機械式人形という魅力的ではかない存在。

    話も故意にわかりづらくしているのか、接続詞がない映画みたい。
    しかし全編を通して伝わってくる情感は、驚くほど、濃い。

    「ポーの一族」を少し髣髴とさせる。

    ともかく傑作。
    うまく感想がまとめきれない。

  • もう、全部が好きな作品です。
    本作は自律人形ヴァンデミエールを主軸にした作品群になります。また、表題通り「翼」をテーマにして、「天使」「飛行機」「飛行船」と、鬼頭莫宏らしさ全開の描写も刮目です。(そして最終話の最後のページ! このラストは鳥肌ものです…)

    鬼頭莫宏さんの何がいいかって、人物の肢体や表情から華奢な感じが伝わってくるその筆致もさることながら、読みものとして、セリフのひとつをとっても、非常にうっとりしてしまうような、そのことば運びにも魅されるのです。絵も大切にしつつセリフもおざなりにしないと言いますか、とにかく、ことごとく、磨き抜かれてるんですよね。すごいです。

    個人的には『フリュクティドールの火葬』が好きだったりしますが、鬼頭さんのポエジーの到達点として、やはり最終話『ヴァンデミエールの滑走』も素晴らしいと思います。

  • 「この小屋はまるでフリュクティドールの胞衣ですね だから居心地良くないんです 私にとってこの小屋は 私に欠けたモノの象徴」

    魂を宿した自動人形「ヴァンデミエール」達にまつわるオムニバス。生身の躰を持たない彼女たちの慈愛に満ちた物語。
    童話を読んでいる様に読み進めていると地獄を見ます。
    でもすき。鬼頭先生のデビュー作も収録。

  • 少年レイがヴァンデミエールと会う。その子は翼を持っていて宣伝のためにその格好をしているという。なぜか普段使わない漢字、言葉が使われていて話しの進行が折られるのが気になる。カーニバルの後、ヴァンデミエールの姿を知ったレイはどう思っただろう。他色々。一話完結の短編ものかと思ったけど、つながっているようだ。翼を持った少女との関わりの話で、ヴァンデミエールとか変わった人はトラブルなどに遭う。それに対処しようとする話もある。やはり、鬼頭氏らしい残酷さがあるから人を選ぶかもしれない。

  • なるほど、名作じゃねーの。鬼頭作品の中では、非常にオススメしやすい作品だと思っている。

  • 「ぼくらの」を貸してくれた友達が、引き続き貸してくれた。
    うーんなんかふしぎな感じ。ストーリーもあるのかないのかわからないような、儚げな雰囲気でした。近世ヨーロッパ風の、寒々とした空気感が出ていてよかった。

  • ヴァンデミエールの白翼
    「私の腕をすり抜けて自由になってしまった」

  • 全二巻。
    少し古いからか、鬼頭さんにしてはすごくわかりやすかった。
    でも、これぐらいの話が好き。
    オムニバスというか、少し続いている感じ。
    昔は、鬼頭さんの書く女の子はそんなに好きじゃなかったけど
    今見るとすごくいいなって思える。

  • 整理ついでに久々に発掘したので登録。殺し殺され(壊され)るが、皆殺しはまだない。

  • とてもとても好きな作品なのだが、この方の作品は『ヴァンデミエール』以外読めないんだッ……(精神的な意味で)!! 『火葬』が一番すきなお話。

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著者プロフィール

1966年、愛知県出身。名古屋工業大学在学中の87年に、『残暑』で小学館新人コミック大賞に入選。95年、アフタヌーン秋の四季賞に準入選。同作を第1話として『ヴァンデミエールの翼』を連載。その後、『なるたる』『ぼくらの』『のりりん』『なにかもちがってますか』など代表作多数。


「2021年 『ヨリシロトランク(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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