機動戦士Vガンダム 1 (コミックボンボン)

著者 : 岩村俊哉

• 講談社 (1993年10月1日発売)

感想・レビュー・書評

[domarinさんの感想 · 2013年1月14日]

大きなストーリーの流れはVガンダム本編のものを踏襲しているが、中身は何もかもが違う破天荒っぷりを見せるので、Vガンダム本編の思い入れが強くイメージを壊したくない人は決して読んではいけない。しかしその破天荒っぷりは何度も笑える程であるため、カルト的な人気があるのはすぐに納得できるかと思われる。全体的に一話一話で落として上げる形がテンポよくハマっている印象がある。
序盤は普通は悲劇になることすらも過剰なリアクションで反応するためもはやコメディにしか見えないが、徐々に悲劇は悲劇として見せていくのでシンプルな勧善懲悪バトル物としての魅力も増していく。そんな中でもどこかふざけた様子が見て取れるのバランスがなんとも独特なので好みはわかれるだろうが笑えて楽しい。
大きな見せ場なはずのジブラルタルをカットしたり、オリファーの扱いが悪かったりという部分は微妙に気になってしまうか。