天上の虹(8) (講談社漫画文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063709261

作品紹介・あらすじ

亡き夫・大海人(天武天皇)との夢であった藤原京を完成させ、遷都を果たした持統天皇。
だが、為すべき国家事業は山積していた。その性急ともいえる政策は周囲の反発を招く。
さらに後継者を、我が子・珂瑠皇子ではなく高市太政大臣に、と望む声が高まっていき…。

亡き夫・大海人(天武天皇)との夢であった藤原京を完成させ、遷都を果たした持統天皇。だが、為すべき国家事業は山積していた。その性急ともいえる政策は周囲の反発を招く。さらに後継者を、我が子・珂瑠皇子ではなく高市太政大臣に、と望む声が高まっていき…。

感想・レビュー・書評

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  • 高市!!!

  • 前半の讃良の父上(中大兄)との対話が胸を締め付ける。彼女の覚悟の壮絶さ。
    信念

    阿への夢も辛い

    覚悟が人格を作るのか?
    勉強が人を作るのか?
    策なのか?

    面白すぎる

  • ひさびさに続きを購入。豊橋往復の新幹線で読了。持統天皇の治世、ヒロイン讚良はすでに老境だが、子どもや孫の世代は讚良たちとおなじように愛別離苦に惑う。藤原史(不比等)にそろそろフォーカスがあたり、慎重で有能だった高市皇子の不慮の死によって、またしても跡目争いが起こりそうな…それにしても、水銀が不老長寿の妙薬と思われていたり、身だしなみのための白粉に体に障る鉛が含まれていたり…先に死んでいったものたちの怨みに怯えつつなお強い讚良だけれど老いとそういった体調がどういう変化をもたらすのか心配なり。

  • 高市皇子がまさかの。
    重ね縺れる二人の皇女の想い。
    自分が死ぬか、別の誰かが死ぬか。
    不比等はどうもここでは好印象とは言えない人物に思えます。

  • 第8巻では、皇女たちの恋模様が描かれるが、何とそのとばっちりで高市皇子が亡くなってしまう。あんなに天武天皇と持統天皇のために尽くしたのに、可哀そうだ。そういったら、登場人物がすべて悲劇的なのだけれど。

  • 2013.10.8

  • 亡き夫との共通の夢であった藤原京建設を果たした讃良。
    しかし、夜になると自分のせいで不幸になった人々が夢の中で現れうなされる。
    それでも「なにもできない優しい人よりも孤独な実行家でいよう」と思い、「わたしは最強の意志と情熱と力を持ってみせる!」と決意する。
    何て強い女性でしょう~。
    普通だとここにいくまでにとっくに挫けていると思う。

    しかし、讃良が希望を託す孫の珂瑠皇子は成長するにつれ、父の草壁に似て頼りない気質が見えてくる。
    珂瑠には幼い頃、讃良が定めた許嫁がいるが、彼女はかなり年上で、珂瑠の事を物足りないと感じている。
    彼女に認められたいと頑張る珂瑠だがそれが全て空回りし、どんどん自信をなくしていく。
    そんな姿を見かねて、珂瑠の世話係である三千代は藤原史の娘を珂瑠に引き合わせる。
    実は三千代は藤原史と通じており、政治的な思惑もそこには含まれている。

    そして、史の娘、宮子が珂瑠の側女となった。
    宮子は史に似ず美しく、気立ても素直で愛らしい。
    三千代に珂瑠の事を褒めるように、重ねて二度感心するようにと最初に言い含められているが、それと別に心から珂瑠の事を褒めて、甘える時は甘え、珂瑠に自信をもたせる。
    そのおかげで自信を取り戻した珂瑠は元々の許嫁の元に喜々として向かう。
    それを健気にも笑って送り出す宮子。
    何て健気な・・・!いじらしい・・・。
    こんな女の気持ちも知らず、珂瑠のヤロー!
    しっかりせい!と言いたくなる。

    今回、この8巻でちょっと衝撃的だったのは讃良が水銀を飲むシーン。
    それと白粉を使うシーンがあり、その白粉も毒物そのものだという記述。
    そのどちらも唐から伝わったものだと言います。
    位の高い人がそういうものを常用するのは知っていましたが、こんな昔から使用されていたのはちょっとショックでした。

    また、この巻では藤原史の生い立ち、父や兄の人柄について描かれており、今まで以上に史がクローズアップされている感がありました。
    また、讃良が僧侶より説かれる、仏教による宇宙の仕組みなどについての話も興味深いものがありました。

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著者プロフィール

マンガ家。第1回東アジアMANGAサミット事務局長。1948年大阪府生まれ。16歳のとき「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞をし、プロのマンガ家生活に入る。その後数々のヒット作を生み出し現在に至る。主な作品に「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」「鶴亀ワルツ」他多数。「あした輝く」「姫が行く!」で1974年講談社出版文化賞受賞。「狩人の星座」で1982年講談社漫画賞を受賞。マンガジャパン事務局長。(社)日本漫画家協会常務理事。大阪芸術大学芸術学部文芸科教授。文化庁文化審議会著作権分科会委員などを歴任。

「2005年 『アジアMANGAサミット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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