五大湖フルバースト 大相撲SF超伝奇 下 (シリウスKC)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063763249

作品紹介・あらすじ

“技(テクニック)の横綱”五大湖を“技術(テクノロジー)の横綱”に改造したDr.グラマラスの目的は、アメリカ相撲界の壊滅だった。機械の怪物に成り果てた五大湖から角界を救うため、復活を遂げたのは“角界の守護神”こと伝説の横綱!! 最終決戦の土俵(リング)で伝説の横綱に破壊されていく五大湖の冷たい機体(ボディ)に、再び人の心は戻るのか…? 一見ゲテモノにしか見えぬ画風の作品が、こんなにも心を揺さぶるという事実を、あなたはどう説明する!?[特別寄稿/ふくしま政美(劇画家)]

近未来、アメリカの国技は“相撲”となっていた!“技(テクニック)の横綱”五大湖を“技術(テクノロジー)の横綱”に改造したDr.グラマラスの目的はアメリカ相撲界の壊滅だった。機械の怪物と化した五大湖から角界を救うため復活を遂げたのは“角界の守護神”こと伝説の横綱!最終決戦の土俵で伝説の横綱に破壊されていく五大湖の冷たい機体(ボディ)に再び人の心は戻るのか?[特別寄稿/ふくしま政美(劇画家)]

感想・レビュー・書評

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  • ★★★★☆

    ドクターグラマラスの奸計にはまりサイボーグと化した技の横綱五大湖、米国相撲の存続を賭けて始まった伝説の横綱との対決中頃で終わっていた上巻からの続き。

    ここからは取組中に人としての意識を取り戻した五大湖の独白が主になるため、時間的なストーリーの展開というものはほとんどない。

    が、この漫画の肝はむしろこの独白にある。

    意識を取り戻した五大湖。

    彼が人生の大半を賭けて培い、体に染み付いた技の横綱五大湖としての相撲は、今までブーイングを浴びせていた観客の心を動かし、やがて怒号は歓声へと変わる。

    だが、それは力士としてではなくただの人間としての生を望む彼にとっては罵声を受ける以上の苦しみなのだ。

    そんなときに目に入ったのが息子のクリス。

    会場で一人だけ自分を五大湖ではなく人間として見てくれるであろうクリス。

    ただひとこと「父さん」と読んで欲しい、その一縷の望みを託して息子を見つめる五大湖に向かってクリスが叫ぶ。

    「負けるな、五大湖」

    これを読みながらふと思い出されたのは、ももいろクローバーの「Chai Maxx」のPV(http://www.youtube.com/watch?v=-unBkHoprrQ)において、レニちゃんが耳を押さえる場面(3'28”くらい)。

    客観的状況と内面との対比が痛々しくも面白い。

    作者がノッて描いているのが伝わってくる。

    熱量というのは作者の体温であり、熱いまんがというのは作者と読者の肌が密着するまんがだ。

    まさに取り組み。

    荒唐無稽なんのその。

    これは紛うことなき相撲まんがだ。

  • ベタは最後まで突き抜けてハッピーエンドへ。伏線らしき伏線はだいたい放り投げ。なんだこれ…。誰にオススメすればいいかわからない、しかし誰かにオススメしたい漫画。

  • 付録(?)の両国リヴァイアサンの方が面白かった。

  • しょうもない。相撲がアメリカの国技になって、マッドサイエンティストに改造された技の横綱と長い長い眠りから目覚めた伝説の横綱の死闘とか、ほんとしょうもない。どこからこういう発想が生まれるんだ。

  • 上巻冒頭は実は息子の二代目だったという展開はよかった。両国リヴァイアサンの方とあまりにも流れが同じだったのが残念。

  • 評判通りの面白さだった!
    最後のシーンには不覚にも泣きそうになった

  • 題材は相撲であるが、SF的発想と融合させた意欲作にして異色作。鬼才なる作者にはただただ脱帽である。

    ストーリーラインは極めて典型的であり、ここは特筆すべきものではない(五大湖ジュニアの、残酷でもあり最大の「応援」は印象的ではあった。)が、力感・迫力に満ちた描写に心躍り、引き込まれた。

    奇抜な発想に驚嘆し、息も継がせず流れるように、それでいて魅力的に進む取組(最早異次元格闘)を勢いで楽しむ。

    難しいことを考えずに何か漫画を読みたい。話題はありきたりではない方がいいな。そしてせっかくの漫画なのだから視覚的にも楽しみたいと言う人にはお勧めしたい。

  • 話題の五大湖フルバースト。またすごい才能が現れたよ!秀逸なギャグアクション漫画と思ってたらちょっとホロリとさせられた。未だにウェイトトレーニングを怠っていない親友に送ってあげたい。

  • 出落ちのような設定で始まりながらも、父と子の物語を貫き通した王道漫画の怪作。これはすべての父と息子に読んでほしい。

  • 凄い邪道なことをしているハズなのに、芯がブレてない感じ。凄いぞこれは。

    本作を読んだ感動は、『進撃の巨人』を最初に読んだ時の感動に似ているかもしれぬ。
    最初に絵を見た時は、初期山口貴由っぽい感じがしたんですがー。

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著者プロフィール

新人漫画家。2004年、月刊アフタヌーンの「四季賞」にて谷口ジロー特別賞を受賞するも未掲載に。2006年、講談社のデジタル配信部門(現在は解消)の新人賞「コロッセオ2」にて『振袖剣法』が金賞を受賞し、ウェブ上にてデビュー。2008年より「大相撲心・技・体伝説」3部作の配信を開始。現在は完結編となる第3部を鋭意制作中!!

「2012年 『NEMESIS No.7』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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