- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065020029
作品紹介・あらすじ
東日本大震災を境に、日本列島は「大地変動の時代」に入ってしまった! 複数のプレートがひしめく恐るべき地理的条件にあるこの国で生き延びるには、「地学」の知識が不可欠だ。しかし、高校での履修率は低く、多くの人の地学リテラシーは中学レベルで止まったままである。ご存じ「地学の伝道師」が、地学の「おもしろいところ」「ためになるところ」だけを一冊に詰め込んだ、すべての日本人に捧げるサバイバルのための地学入門。
感想・レビュー・書評
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◯著者が同じだけあって、やりなおし高校地学と近い内容。地学という学問の起こりから丁寧に解説。まさに、過去を学べば未来が分かるというキーフレーズをそのままスタイルとしていて説得力がある。
◯地震や火山などによる災害は怖いものではあるが、その反面、地球という大きくて1つの生命の営みを感じられるものでもあり、国境や文明で分けられた人間のいかに小さいことかを教えてくれる。
◯自分の悩みすらも大したことではないのだと地球が教えてくれている気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[概要、目次]
・地球は丸かった(人類が地球を計測した歴史について)
・地球の歴史を編む(地層、化石について)
・過去は未来を語るか(斎一説と激変説)
・そして革命は起こった(大陸移動説について)
・マグマのサイエンス(マグマについて)
・もう一つの革命(マントルの対流と生物の繁栄)
・大量絶滅絶滅のメカニズム
・日本列島の地学(日本の地震について)
・巨大噴火(過去の巨大噴火、未来の巨大噴火)
[感想]
初心者でも分かりやすく、各章ごとに興味深いテーマを扱っていて飽きなかったです。
序盤で扱われていた地学と宗教の関係にも関心があります。もっと深堀したい。
地学はとてもスケールの大きな話で、浪漫を感じます。
それを研究し解明した人類の智の営みについても。
「日本列島の地学」「巨大噴火」の章は、おそらくこれから体験するだろう地震と噴火の話で、現実的ですね。
いつ起きてもおかしくない巨大地震ですが、地学的スケールで言えば、100年200年の単位で予想がズレるのも普通なんでしょうね。
「日本列島の地学」の章で、地震確率が高い地域の紹介がありますが、断層地震においても、能登は完全にノーマークでしたもん。 -
大学入試では、理科は地学を選択した(共通一次導入前)。小松左京氏の「日本沈没」がベストセラーになり、プレート・テクトニクス理論が一般に知られようになった。
最近読んだ上田早夕里氏の「華竜の宮」「深紅の碑文」を読んで、プルーム・テクトニクス理論に興味をもった。 -
素晴らしい。衝撃の絶対的必読書。日本に住んでいる方、読むことです。どんなホラーより怖い。
この本の読後、まさかの展開。世間話をしていたら偶然にもその友人を通してサイン本を頂きました。繋がることがあるんだなあ。読んでいる?いいや、呼んでいるのだ。 -
たまに無性に読みたくなるブルーバックス。
地球は丸い。
子どもでも知ってる当たり前のことに、人類がどうやって気が付いたのか。
2200年前のギリシャ人が測った地球の円周の測り方は。
超大陸パンゲアや、プレートテクトニクスも近代になるまでは解明できていなかった。
地球は固体ではなく、流体だった。
そして地学を知ることは、未来を知ることでもある。
確実に来る西日本大震災に対して備えることはあるのか。
地学入門編。 -
頭にスッと入って来づらいところもあったが、地震の多発する日本に住む人間としては、呼んで損のない教養書である。
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【新着図書ピックアップ!】日本は、地球をカバーするプレートの境界線上に存在し、地震の多発国である。その意味で、活発に活動している地球を日々感じている国民なのかもしれない。そんな日々の感覚をより学問的に理解したい人にお勧めの本です。書名の付け方が、福澤諭吉の学問ノススメを模しているが、それだけ、意欲的な本であること著者は考えているのかもしれない。
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2017.5.25TSUTAYA T-point 980-
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・やはり高校時代の地学に感じていた地学のイメージが呼び戻された。ブラタモリで期待していたものの、物理のようなメカニズムではなく、覚える科目の感じが強かった。
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・現代の常識に至るまでの地学の歩み
・プレートの成り立ちについて
・災害への備えの重要性
高校生の頃地学が好きだったので、学び直しのために拝読しました。古生物や宇宙関係の単元が好きで、反対に火山や地震、気象については「ふーん」という感じでした。ですから本書を読んだ後だと「地学が好きだったとは言えないのでは」と何年かぶりに気付かされました。
備えていてもどうしようもないこともありますが、それでも備えておくに越したことはない、と思いました。