虚構推理(8) (講談社コミックス月刊マガジン)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065111864

作品紹介・あらすじ

『絶園のテンペスト』城平京 原作! 怪異達の知恵の神になった少女と、怪異にさえ恐れられる男が、怪異に挑む[恋愛×伝奇×ミステリ]!!  “怪異”の知恵の神になった少女・岩永琴子が一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異”にさえ恐れられる男だった!?  2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?

石のはまった右腕から電撃を放ち、町に棲まう怪異達を恐怖に陥れている奇怪な人形“電撃のピノッキオ”(琴子命名)。町の住人である老婆・多恵にはその人形に心当たりがあった‥‥騒動を解決するべく立ち上がったのはもちろんあの二人―――! 怪異バトル×伝奇ミステリ「電撃のピノッキオ、あるいは星に願いを」完全収録!!

感想・レビュー・書評

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  • 腕から電撃を放って生き物を殺す奇怪な人形“電撃のピノッキオ”。鋼人七瀬といい、ネーミングセンスのインパクトがすごい。町の住人・多恵の視点で前編が進み、状況の不可解さが明らかになっていくところがいいね。化け猫とのかけ合いも楽しい。後編で解決に現れる琴子と九郎。まさかの宇宙の神秘との対決というSFチックなところに意表を突かれた(笑) でも、物語の基本に人間の心情がしっかり描かれていてよかった。人がどうしてその怪異を生んだのかという部分はとても重要だと思う。

    人形としては人の恨みや抱えるべき責任を勝手に背負わされて迷惑な話だよね。自分の恨みを人形に込めた善太と同じように、多恵や町の人々が善太に思っていた感情もまた人形は背負って、身代わりとして動いていたのかもしれないなとも感じた。今回のように目に見える怪異ならわかりやすいのだけど、人々の思いが作り出す目に見えない化け物(環境や社会や偏見とか)はこの世にたくさんあるんだろうなとふと思った。

  • 今回は虚構推理っぽい事なしで普通オカルトものだったけど、私はこっちの方が分かりやすくて好きだな!誕生日祝ってくれないなんて酷いなぁ。好感度ダウン

  • 「別に私は罪を負っても構いませんし この町にどんな被害が出ても構いはしません」
    一見 非情にも聞こえるが 常に公正に人や妖達を裁こうと思ったら 非情にならないとやっていけないのかもしれない
    人間の側にとっても 妖の側にとっても 公正で中立に立たなければいけないのであれば 琴子はどちらにも属すことが出来ず たとえ 親であろうと 常に周りと距離をとらなくてはならない
    ある意味 琴子は神様であるが故 常に1人で戦ってきたのだろう
    その点 九郎は琴子にとって これ以上ないくらいよい恋人だと思う

    と思っていたら「ダミアン君を知っているか」で
    九郎の株がやや下がった
    いくら 鬱陶しくたって 恋人の誕生日を覚えず、挙句の果てに元カノの誕生日を言うのはいくらなんでも・・・
    途中、子供をいじめていると勘違いしたとはいえ、
    後ろから蹴飛ばしておいて 謝らないというのもいくらなんでも酷いと思う
    今回の回で 九郎が琴子と肉体関係を持っているのは ほぼ確実だと思うのだけれど

    「そりゃあ 先輩のおかげで未通女ではありませんが」と言ったり、
    苦いものの例として「精・・・」と言いかけていた
    (言い終わる前に九郎に蹴り飛ばされたが)
    琴子が九郎と 肉体関係があるようなことを言う時
    九郎は口を塞いだり 止めたりするだけで 否定したりはしていない
    彼女だと言うと否定するのに それを否定しないのは何故なんだろうか?

  • コミック

  • 多恵さんが素敵だったし、飲んべえ猫とのやりとりが和んだ。
    ミステリーとしては面白い。でも理屈っぽ過ぎて妖怪や怪異が出てくるわりに、神秘的な雰囲気があまり感じられない。それがこの作品の面白い所でもあるけど、妖怪という存在が都合よく使われているような印象を受ける。
    今回も九郎の琴子ちゃんに対する態度がかわいそうだった…。

  • 虚構推理らしい推理展開は薄味だけど、妖が絡むミステリーとして充分に楽しめる内容だった

    今回対決するのは電撃のピノッキオ。以前の鋼人七瀬に負けず劣らずなネーミング。そしておどろおどろしい見た目と腕から強力な電撃を放つインパクトを持っているというのに、その裏にあるのはとある老人の臆病な復讐譚。
    やはり城平先生はこういった外面の派手さと内面の静謐さを併せ持つ絶妙なバランスを描くのがとても上手いね。毎回毎回感心させられる
    又、黒幕となる善太老人だけでなく多恵の描写も秀逸。「痛くもかゆくもないさ」と言う直前の表情はとても多くの感情を訴えかけてくる

    それにしても第19話の琴子の踵落としはギャグ描写だから出来たこと?それとも普通に運動神経良かったんだっけ……?以前も鋼人七瀬に対して大立ち回りを演じたことが有ったけど、今回はそれにも増してあまりに意外過ぎる描写だったよ

  • あーっ…と、特装版……特装版……あったんですね……くっ。
    電撃ピノキオ、実に「城平京」ー!って感じですきです。そんなにどんでんすることはなかったけど、まあ…だって妖怪ものだしな……。うん、これはこれで。

  • 【あらすじ】
    『絶園のテンペスト』城平京 原作! 怪異達の知恵の神になった少女と、怪異にさえ恐れられる男が、怪異に挑む[恋愛×伝奇×ミステリ]!! “怪異”の知恵の神になった少女・岩永琴子が一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異”にさえ恐れられる男だった!? 2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?

    石のはまった右腕から電撃を放ち、町に棲まう怪異達を恐怖に陥れている奇怪な人形“電撃のピノッキオ”(琴子命名)。町の住人である老婆・多恵にはその人形に心当たりがあった‥‥騒動を解決するべく立ち上がったのはもちろんあの二人―――! 怪異バトル×伝奇ミステリ「電撃のピノッキオ、あるいは星に願いを」完全収録!!

    【感想】

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著者プロフィール

【片瀬茶柴(かたせ・ちゃしば)】
本作にてデビュー。

「2021年 『虚構推理(15)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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