金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(3) (講談社コミックス)
- 講談社 (2018年6月15日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065119044
作品紹介・あらすじ
やめろ金田一! みんなの前で俺のトリック暴かないでくれ…!! SNSで大反響! 金田一少年に謎を全て解かれた”犯人視点”スピンオフ!
凡人である犯人たちの一世一代の大勝負……! されど眼前…立ち塞がるのは天才という高い壁……! シリーズ第3巻は「金田一少年の殺人」、「仏蘭西銀貨殺人事件」を、名探偵を脇役に追いやって“犯人視点”でスピンオフ! 単行本でしか読めない描き下ろし原稿もタップリ収録!!
感想・レビュー・書評
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出たSASUKEトリック。
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今回の元ネタは
「金田一少年」と「仏蘭西銀貨」
これ読んだ後って
オリジナルを読み返したくなるが
発表順にネタにしてるわけじゃないから
探すのに結局ついつい
全巻パラ見してしまうという…。
「仏蘭西」の犯人は
ものすご〜く練って計画立てたのに
トリックと関係ないところで
困難につぐ困難にみまわれ(笑)
逆に「金田一少年」の犯人は
突発的に事件を起こしたけれど
運が味方?してトリック成功させちゃう。
そして〝金田一少年あるある〟の
「トリックに肉体が追いつかん!」
どう考えてもアクロバットだよな。
次巻はいよいよ真打ち登場。
どう料理するのか? -
3巻は金田一少年の殺人、仏蘭西銀貨殺人事件の二本立て。今までのネタの切れ味と比べると、頑張りは伝わるものの若干パワーダウンした感が否めない。あと、話のテンポを速めて、一冊にやっぱり三本は欲しいなと。それでも、相変わらずの無茶なトリックに挑む犯人たちの姿やツッコミの着眼点は安定して面白い。中年男性が必死でドアを伝っていく姿はなんともシュール。生い立ちが似てると考えが大体わかる説も面白かった。金田一とまさかの生い立ち対決になるとは(笑)
「迷った時は…とにかく殴る!そして考える…殴ってから…考える!」
「トリックに肉体が追いつかん…ッ!」
「服は作れてもトリックを作るのは本当に難しい…今日はもう寝ちゃお…」
など、台詞のセンスもやっぱり好き。あと、どの犯人も無駄にポジティブでそこも暗くならなくていいなと感じる。 -
3巻です。2巻に引き続き、方向性はズレたまま。話のチョイスも良くなかったのかなと思います。私は、そこそこ原作を読み込んでいた読者かと思いますが、金田一少年の殺人や葬送銀貨は、話としてあまり思い入れがないんですよね(もちろん、人に依ると思います)。なので、それをモチーフにした本作も、やはり響きませんでした。それを考えると、やはり1巻の話のチョイスは良かったと思います。
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「トリックに身体がついてこない老いたターザン」でめちゃくちゃ笑ってしまった…くやしい…!www
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わりと原作の無茶苦茶さを露呈させてる部分もある2編。しかしまた犯人役に別のテーマを与え、そこらへんの言葉選びのセンスがすさまじく上手い。すべて「生い立ち」で解決する仏蘭西銀貨が出色であるけど、あれをシリアスでやってた原作がよりスゴイというかw
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なんだか段々はっちゃけて来たぞこの人
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ほんと、面白いな、この突き抜けたスピンオフは
ジャンルこそ違うけど、『ONE PIECE』の登場人物がお笑い方向に大暴れする、『ワンピースパーティー』(安藤英)に匹敵しているな
おべっか抜きで、今、この日本で最も、『金田一少年の事件簿』を読み込み、その魅力を語れるのは、船津先生なんじゃないだろうか、と思えるだけの熱量が、確かにある、この(3)にも
下手すると、原作や『名探偵コナン』よりも、読み手に「人を殺す事が、どんだけ大変で、良い事なんざ一つもない」と訴え、納得させるだけのパワァがありそうだ
もちろん、恨みの深さや、自らを安全圏に置くためのトリックが面倒臭すぎるってのもあるが、単に死体を運んだり、バラバラにしたりするだけでも、結構な重労働だ
誰だって生きてりゃ、自分のプライドを踏み躙った、もしくは、大切なものを奪った相手に、怒りや殺意も湧くだろう
そんな時こそ、この『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』を読んで、自分が犯人となってしまった時、どんな苦労が降りかかるのか、想像してみよう。きっと、ろくでもない相手に、しょうもない殺意を抱いている事がアホらしくなるはずだ
犯罪の抑止効果があるか、その辺りも確かめる為に、冗談半分で、この作品を原作と一緒に、図書室へ置くにもアリかな
この(3)には、週刊少年マガジンで短期集中連載されていた、「金田一少年の殺人」編が収録されており、前の巻と比べてしまうと、新鮮な面白味こそ欠けるにしろ、面白いのは確かだ
やはり、トリックを成功させられるか否か、それは、体力や運動神経次第なんだなぁ、と一に殺人犯の濡れ衣を着せる為に頑張った都築さんを見て思った
人を殺し、疑いが自分にかからないよう、小細工を弄す、とてもじゃないが、褒められる行為じゃない
だが、不思議なもんで、頑張っている彼らを見ていると、自分はこれくらい、頑張っているのか、そう、自問自答したくなる
まぁ、結局、そんな真面目な空気も長続きせず、一を犯人に仕立てた都築さんの自惚れっぷりに笑ってしまうんだ
もしかしなくても、彼が一の前に屈したのは、自分と彼の才能にテンションが上がりすぎた故に生まれた慢心が原因だろう
「仏蘭西銀貨殺人事件」、こちらも劣らず、面白かった
自らの手は汚さず、人殺しは全て、生贄に選んだ者に実行させるやり方は悪くなかったが、それにしても、自分に疑いがかからないためのトリックは必要になるので、実行には相応の苦労が伴うもんだ
鳥丸さん、生い立ちに基づく行動パターンが似通っていれば、ますみに殺人を代行させる事が可能ってトコに気付いたまでは良かったけど、自らが立証した説は凄い、と驕ってしまったのは残念だったな
体力や運動神経も大事だが、自分のトリックが完璧だ、と調子づかない自制心も必要か
さて、ついに次巻、あの大犯罪者が登場するらしい
原作屈指の人気キャラである彼の「努力」を表に出してしまう、それは桁違いのプレッシャーになるだろうけど、今の船津先生なら耐えられるだろう
この台詞を引用に選んだのは、その通り、と思ってしまったので
結局のとこ、完全犯罪で、最大の障害になるのが、天候や時間、運勢ではなく、名探偵であるのは分かり切っているんだから、憎い相手よりも先に、名探偵を殺しておいた方が安全なのだ
ここで、一を殺していたのなら、捕まる事はなかったし、以降は未解決の難事件が勃発する事になり、彼女は未来の犯人に感謝されただろう