ダーク・リバー 暴力犯係長 葛城みずき (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065125335

作品紹介・あらすじ

大阪・黒川署で暴力犯係長を務める葛城みずきが直面する警察組織の腐敗。現場から被害者の金を盗む検視官。遺言状を捏造し、巨額の遺産を奪い取ろうとする警官。引き取り手のいない変死体を利用した策謀。金銭欲と出世欲を満たすためだけに動く上級キャリア。だが葛城もまた同じ毒に蝕まれていく。上司、同僚、自分、みな悪辣。女刑事はどこまで堕ちるのか? 元マル暴刑事が強烈な現場体験をもとに、容赦なく描く暗黒警察小説!

感想・レビュー・書評

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  • 二上剛『ダーク・リバー 暴力犯係長 葛城みずき』講談社文庫。

    真っ黒に腐敗した警察組織を描いたピカレスク警察小説。腐敗の中心にいる主人公が女性警察官というのは珍しい。散りばめられたプロットは面白いが、文章表現力と結末がイマイチ。

    主人公は大阪黒川署の暴力犯係長・葛城みずき。被害者の変死現場から金を盗む検視官、遺言状を捏造し、巨額の遺産を奪い取ろうとする警官、変死体の臓器売買を行う検視官……葛城みずきは有り得ない組織の腐敗を眼にし、自らも真っ黒に腐敗した泥の中に身を投じていく。

  • 警察物である。
    これが、現実に行われていたのだったら、何て怖い話であろうと、、、思いながら、今までの読んだ中でも、えぐすぎる。

    大阪の犯罪多発地域での話にしてあるのだが・・・・
    暴力犯係長 葛城みずき 31歳、独身で、府警本部捜査1課から異動して、2年。

    なめられないように、女性で、課内で、昇進するには、ドスも聞かせながら、変死の事件に女刑事係長と、ベテラン刑事舟橋、新米女刑事、観月の3人が現場へ。
    その被害者のお金を盗む検視官。
    死人に口無しで、さも、検視している如く、お金の場所を見つけるのだ。
    そして、引き取り人の居ない変死体は、臓器移植へと、、、、勝手に臓器が、切り取られてしまう。

    警察を信用できないような話が、次から次へと、、、、
    法を執行する立場の者が、法を犯す者が居ると知りつつ知らぬ顔をすれば、無法状態である。
    正義とは、、何ぞや!!!!
    正義を貫こうとしても、警察官が、違法をしたら、身内をかばい、そして、昇級の為に、目をつぶるやり方に 従わないといけないのか?

    葛城自体、本当に、騙して金持ちから遺産相続を取り付けた島垣に、大金を要求するのだが、、、、、本当に、その金を、自分の懐に入れてしまうのだろうか?

    大金の為に、警察官も、そして、善良な市民も亡くなる。
    そして、身内だと、思っていたものに、葛城は、死の淵を彷徨う事になるのだが・・・・

    最後は、尻切れトンボのような終わり方に、このままでその大金は・・・・どうなる!!!

    「暗い 河」の絵では、無いが、汚れてしまったドロドロの黒い川を想像したような題名「ダーク・リバー」は、続編が、あるのだろうか?と、思いながら、背筋が凍りそうな話だった。

  • 独身の女刑事が泥沼に堕ちるまで 

    大阪市の犯罪多発地帯の署に勤務する暴力犯係長の葛城みずきは現場の腐敗に驚愕する。盗癖のある検視官、詐欺を厭わない警官。だが、葛城もまた同じ毒に蝕まれていく。元刑事が実体験をもとに描いた問題作!

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著者プロフィール

1949年生まれ。高校卒業後、大阪府警の警察官となり、某警察署の暴力犯担当刑事を務める。退職後、2015年に『黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子』(受賞作『砂地に降る雨』を改題)で第2回本格ミステリーベテラン新人発掘プロジェクトからデビュー。2017年にデビュー作がドラマ化。2019年に第2作『ダーク・リバー 暴力犯係長 葛城みずき』が『黒薔薇2』としてドラマ化される。本書は注目の暗黒警察小説シリーズ第3作となる。

「2019年 『暗黒捜査 警察署長 綾部早苗』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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