中村くんの金パは柔らかい(3) (講談社コミックス月刊マガジン)

著者 : 熨斗目ナオ

• 講談社 (2018年11月16日発売)

作品紹介・あらすじ

金パツ・コワモテ・拡張ピアス、入学式当日から恐れられ、浮きまくっている中村くん。そんな彼の趣味は、ファンシーな「手作り」！編みぐるみ・お菓子・押し花、カワイイもののことしか頭にない中村くんが出会ったのは、クールな黒髪優等生・林さん。彼女への想いを手作りに託し、不器用な二人の関係が始まる――！！

今回作るのは‥‥
お菓子★編みぐるみ★押し花★タティングレース！！

ハンドメイドを愛するヤンキー・中村くんと黒髪でクールな美少女・林さん。手作りするように紡いできた２人の関係。中村くんはやっと気づいた自らの想いを「すき」の２文字に乗せて、林さんにぶつける。一世一代の告白の結果は！？手先が器用で、恋に不器用な、中村くんの恋物語ここに完結。

感想・レビュー・書評

[keyさんの感想 · 2019年5月18日]

波乱あっても2人の関係と距離感がいい感じでとても好き。
気持ちがキュンとする鉄板さもまた良い。終わっちゃうのは寂しいなー。

[psycheNさんの感想 · 2018年12月11日]

最終巻。よきかなよきかな。いい終わり方だった。

[『黒犬』の優樹さんの感想 · 2019年4月4日]

ショック、としか言えないくらいに、ショック
こんなにも、キュンキュンと来る恋愛漫画が、よもや、（３）で完結なんて
ほんと、逆恨みと言うか、八つ当たりに近いのは自覚しちゃいるんだが、マガジンＲは、私にダメージを与えたいんだろうか
石沢庸介先生の『星と旅する』も（３）で打ち切ってくれてたよな・・・
マガジンＲの連載作品を把握していないから、下手な事は言えないが、この『中村くんの金パは柔らかい』すら当たり負けするほど、質の高い作品が揃っているんだろうか
顔は怖いけど、心根は優しく、手先が器用で手芸が趣味である男子と、黒髪ビューティーだけど、意外にヌけている所もある美少女が、ハンドメイド作品を通じて、少しずつ惹かれていくストーリーは、男心に響き渡るものだった
イイ感じに近づいてきたなぁ、と思ったら、ピンチが訪れ、その危機を乗り越えた事で、恋人になる、その展開は王道だった
次回作も、こういう、グッと来るカップリングの、定番イベント満載な恋愛ものが読みたいな、と期待している
顔も良い、スタイルも良い、性格も良い、仕事が出来る、多くの人に慕われている、けれど、料理だけが壊滅的で、既に諦め、外食ばかりで、健康診断でレッドカードが出そうなアラサーヒロインを、顔は天使だけど心は悪魔、ヒロインにも毒を吐くけど、彼女しか信用していない美少年が、絶品の食事で虜にしていく、そんな話が読みたい
一方で、この『中村くんの金パは柔らかい』とは、まるで逆の、シリアスかつスプラッタなバトル漫画も、熨斗目先生ならイケるのでは、と思っちゃいる
半人半機の用心棒が、多額の遺産を受け継いでしまったが故に命を親族から狙われる事になった少年を守って、大暴れする話とか、どうだろう
その中で、弱虫な少年が、ほんのちょっとの、でも、正しい勇気を発揮して一皮剥けて、主人公のピンチを救う展開があると、尚燃える
どの回もグッと来るものばかりだったが、個人的に一推しなのは、エピローグ
ちょ、タイトル崩壊じゃね、と黒髪の中村くんにツッコんでしまったが、これはこれで、似合っている
何より、林ちゃんは、金髪でも黒髪でも、中村くんにゾッコンなのは間違いない
きっと、これからも、中村くんと林さんは、こんな感じでイチャイチャしていくんだろうな
中村くんが、大学卒業して、どのような進路を選ぶのか、そこは判らない
ごく普通のサラリーマンになるかもしれないし、ファンシーな手作り小物と美味しいクッキーが人気の店の主になるのか、それとも、家政科の先生になるのか
ただ、一つ決まっているのは、林さんのお婿さんになる、その一点だけ
間違いなく、式で使う小道具は、中村くんが大好きな奥さんの為に手ずから作るに違いない
そして、林さんそっくりの娘が生まれたら、ますます、手芸愛に熱が増しそうだ
この台詞を引用に選んだのは、アオハルしてるなぁ、と思ったので
意見は人それぞれだが、青春と言えば、やはり、全力疾走だ、と私は思う
大好きな人に逢いたい、ただ、その気持ちだけで、本気かつ必死に走れる
それは、若さだ。それが、恋だ。それでこそ、青春だ
「林の気持ちは、俺が思ってたのと全然、違った。林のこと、何もわかってなかったのに、俺はわかろうともせず、勝手にいなくなったんだ・・・辛いって言いながら、ちゃんと話してくれた。言わないと、俺も！今しかない。言わなきゃ、伝わらねぇんだ」（ｂｙ中村くん）

著者プロフィール

本作『キミのこと喰べていーい？』を「マガポケ」「少年マガジンR」にて連載中。2013年『月刊少年マガジンプラス』にて、初投稿作「中村くんと林さん」でデビュー。過去作には初投稿作を連載化した「中村くんの金パは柔らかい」がある。

「2020年 『キミのこと喰べていーい？（1）』 で使われていた紹介文から引用しています。」