万年筆バイブル (講談社選書メチエ)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065153581

作品紹介・あらすじ

空前のインクブームをきっかけに、近年人気復活中の「万年筆」。
その小さな1本には、いろんな秘密が隠されている。
「書き味」の良さとは、どこから来るものか。
“万年筆の頭脳”ペン先の精度の違いは、どう表れるのか。
ペン芯が“万年筆の心臓”と言われる理由は。
インク粘度と表面張力が、万年筆に与える影響、
各社ブランドの、傾向と特徴は……。
メールでは味わえない、極上の「書く愉しみ」を教えてくれる、万年筆の世界。
そんな運命の一本に出会い、存分に使いこなすための、知識と教養の書!
第1章 「自分だけの1本」の選び方
第2章 インクと万年筆の正しい関係
第3章 万年筆の構造
第4章 より広く、深く知るための、万年筆世界地図
年譜 万年筆の200年史
ドキュメント パイロット工場見学ツアー 万年筆ができるまで

感想・レビュー・書評

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  • 今また静かなブームを迎えている万年筆。
    デジタルツール全盛の現代だからこそ、
    「書く」という行為の大切さが見直され
    ているのかもしれません。

    読み、書き、そろばんと言われている中
    で、そろばんで表されている暗算は、今
    多くの人にとって電卓に取って代わって
    います。

    さらに「書き」の行為までにおいて、
    漢字がすぐに出て来ない、などで退化さ
    せてしまうと、いずれその先の「読む」
    能力さえも衰えてしまうのでは、と思い
    ます。

    つまり書いてある内容が頭に入ってこ
    ないという状況です。あなたの周りにも
    いますよね。そんな人。

    そういう人から抱く危機感から万年筆に
    よる「書く」という行為が見直されてい
    るかもしれません。

    万年筆の全てが分かる一冊です。

  • 万年筆にはまり始めており、色々と知りたくなったので購入しました。

    購入時に雑誌の「趣味の文房具」と迷いましたが、初心者が万年筆の取り扱い方、構造、歴史、メーカーの特徴といった点でまとまった知識を得るにはこちらの方が良いように思います。バイブル、というよりは万年筆の教科書、といった印象です。

    有名な文具店「伊東屋」の店員さんによる執筆であり、信頼性は高いです。また、知る、ということがこれほど面白いことだったということを再認識させられる良本に仕上がっています。

    これからの万年筆ライフがより充実すること請け合いですので、興味のある方は一読することをお勧めします。

  •  万年筆の魅力やその仕組みなどについて、銀座の有名文具店伊東屋が解説した本。その基本的な仕組みや実践的な使い方などから、各メーカーの特徴までを解説してくれていて、マニアでなくても万年筆が好きな人には読みやすい本だった。ちょっと興味がある人なら、これを読んだら万年筆が欲しくなると思う。

  • 万年筆の本。万年筆の深みに進もうと思い読書
    伊東屋による本
    製造工程やインクの話などもあり、興味深い。
    世界の万年筆紹介などもあり、わくわくした。

    メモ
    ・ペン先はステンレスか金か。金の含有率が高いほど高くなる。耐久性が高いために用いられる。ステンレスより錆びにくい
    ・スタンダードな3本 
     パイロット カスタム74
    セーラー プロフィットスタンダード
     プラチナ 3776センチュリー
    ・インク基本の3色はブラック、ブルーブラック、ブルーの三つ。
    ・ハート穴の役割 
      ペン先が製造しやすくなる
      筆圧などの負荷が軽減される
      切り割りの調整
    ・均一性VSハンドメイド

  • 伊東屋さんの万年筆に関する初心者むけ解説本。
    基本的なことを改めて解説してくれているのがありがたい。
    写真などはパイロットの工場の中という、ちょっとマニアックな感じはあるけれど、それはそれで。
    ただ、文字ばかりになってしまうのでいまいち難しいというか初心者向けではなくなってしまう気がする。
    この本で、これを探してみようかなってのは微妙かも。
    だからこそ店頭で探せって言ってるのが正しいとわかるんだけど。

  • Itoyaでmy first万年筆を買う時にレジに置いてあり、帰り道にKindleで購入。万年筆の技術的な事や、それぞれのメーカーの特徴等が分かりやすく纏まってる。万年筆を買った後に読むことになったけど、セーラーの万年筆にして正解だったなと思った。

  • 万年筆を使ってもう数年になるけれど、知らないことがたくさん書いてあった。ブランド自体の特徴や、ブランドごとのインクの特徴などすごく勉強になった。万年筆専門店の販売員さんが「問題ない」と判断したことでも、この本ではダメと理由を添えて書かれていて自分にとってすごくためになった。これから万年筆を使ってみようという方も、何本も所有しているというベテランさんも読んでみるべき。おすすめです。

  • 万年筆の構造と各部分の役割、インクとの関係、パイロット社の製造工程、日本や各国の万年筆メーカーの歴史と特徴など、万年筆の基礎を学べる本。

    銀座・伊藤屋のスタッフのメンバーの共著のようだが、万年筆への愛と情熱が伝わってくる。

    1章から3章にかけて展開される、万年筆の仕組み・構造・インクとの関係など技術面の記述は、ストローや車など誰にでも分かりやすい例や図解を活用した傑作で、時間を掛けずにスイスイ理解ができる秀逸なもの。

    他方、各メーカーの比較を説明する4章は、歴史や抽象的な記述が多く、具体的な万年筆選びには役に立たず、残念な内容。写真なども入れて、具体的な製品の書き味、値段などについてもう少し突っ込んで説明が欲しかった。

  • 伊東屋のキャンペーンで、銀座と元町店舗で印も押してもらい(^^)

    今持っている万年筆を、本当にずっと使いつづけよう。

    各社の万年筆写真とかあったらよかったなぁ。。

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著者プロフィール

明治37年(1904)創業、文房具専門店「伊東屋」にて万年筆やインクのデザイン、販売、修理、仕入れに関わるメンバーで作られた架空の人物名。名前は、平安中期の名書家にして和様の開祖、三蹟(さんせき)の一人と称えられる小野道風(おのの・みちかぜ)[894~967]にちなみ、命名した。

「2019年 『万年筆バイブル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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