ネタバレ厳禁症候群 ~So signs can’t be missed!~ (講談社タイガ)
- 講談社 (2019年8月22日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065168233
作品紹介・あらすじ
これほどのトリック
柾木政宗がやらずに、誰がやる。
女子高生探偵と助手が挑む
奇怪な連続殺人――
あなたは真相を見抜けるか?
「読者への挑戦状」つき。
女子高生探偵のアイと助手のユウは、ひょんなことから遺産相続でモメる一族の館へ。
携帯の電波が届かない森の中、空一面を覆う雨雲……
外界から閉ざされた館で発見されたのは男の刺殺体だった。
遺体に載った巨大な鶴の銅像と被害者の異様な体勢、それらが意味するものとは?
謎解きの最中に第二の不可解な殺人も発生。さらには二人にも魔の手が。
やりたい放題ミステリ開幕!
「読者への挑戦状」
本作の登場人物数名には、ある重要な秘密があります。私は読者の皆様から、それを巧妙に隠しております。
その秘密は、本作において非常に重要な意義があり、そして作中のあちこちに散りばめられた手がかりに気付けば、誰にでも見抜けることをお約束します。
そのため今ここで、僭越ながら挑戦状を掲げさせていただきます。
登場人物に隠された秘密とは何か。
ぜひ頭をフル回転させて、解き明かしてみてください。
なお、物語の途中で秘密に気付いた聡明な方へ。ネタバレは厳禁でお願いします。
秘密が明かされるには、適したタイミングがあるというものです。
物語のクライマックスだったり、登場人物のターニングポイントとなる瞬間だったり、
そして、事件の真相が明かされるときだったり……。
それでは、ご健闘をお祈りいたします。
作者 拝
感想・レビュー・書評
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こんなタイトルだと下手な感想も書けないわけだが…。
気になっていた著者の作品ではあるが、文庫派なので待ってたらタイガでの一冊目が敢行されたので手に取った(そして今まで寝かせていた)。
シリーズ物は1から読みたい性質なので、タイガの整理番号1という事で手に取ったわけだが、別の作品の続編らしい。
ネタバレ禁止を謳ってはいるが、こういうメタな騙し討ちは勘弁してほしい。
ちゃんと読者に伝えておいて欲しかった。
冒頭に「読者への挑戦」があるスタイルであり、結構本格ミステリ慣れした猛者読者前提な作品です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女子高生探偵のアイと助手のユウは、ひょんなことから遺産相続でモメる一族の館へ。携帯の電波が届かない森の中、空一面を覆う雨雲……外界から閉ざされた館で発見されたのは男の刺殺体だった。遺体に乗った巨大な鶴の銅像と被害者の異様な体勢、それらが意味するものとは? 謎解きの最中に第二の不可解な殺人も発生。さらには二人にも魔の手が。やりたい放題ミステリ開幕!
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この作者の本は初読み。なのでどんな感じで書かれているのか全く予備知識なしで読み始めた。読んでみて思ったのはなんというメタの乱舞!ここまでメタネタをトリックにも推理にも生かしたミステリはなるべく避けてたというのもあるけれどたぶん初めて読んだな。ギャグシーンも多めで軽く読めるライトなミステリではあったんだが、最初から最後まで余すところなく伏線が張られているところは本格に近いものを感じた。
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女子高生探偵のアイと助手のユウは、ひょんなことから遺産相続でモメる一族の館へ。
携帯の電波が届かない森の中、空一面を覆う雨雲…外界から閉ざされた館で発見されたのは男の刺殺体だった。
遺体に乗った巨大な鶴の銅像と被害者の異様な体勢、それらが意味するものとは?
謎解きの最中に第二の不可解な殺人も発生。さらには二人にも魔の手が。
やりたい放題ミステリ開幕。
何をどこからどうつっこんでいいのか困るくらいだし、
そもそもメフィスト賞受賞作の続編に対してツッコミをいれるというのは「だったら読むなよ」という話だし、
メフィスト賞ってわりと最近まともなミステリが増えてきていただけに、本来こういうものだったよねというのを思い出させてくれたし、だからもうこの作家にはかかわらないようにすればいいだけだし。
メタミステリ、あまり好きじゃないんですよね。
ちょっとした遊びで隠し味程度に入るメタ要素なら楽しめるのだけれど、ここまでメタメタ過ぎると、もうメタミステリ小説ではなくてただのメタ小説だよね。
それにしても最近の若手作家でストレートなミステリの書き手はいないのかな。
とにかく新しいこと、誰もやったことがないことを追及するばかりで、小説として面白いとかミステリとして面白いとかが二の次になってしまっている。
それは本末転倒ではないかなあ。
男女のカップルがいて片方が不治の病に罹患していて……なんていうのは「セカチュー」以降、ド定番として定着したよね。
それでもなお「キミスイ」とかは面白いし、売れるわけじゃん?
定番でもいいんだよ、ベタでもいいんだよ、使い古された設定でもいいんだよ、面白ければ。
「新しい」より「面白い」のほうが大事なんじゃないかな。 -
地の文やら章立てやら語り手やら伏線やら、メタ発言を連発するキャラたちが繰り広げるメタ叙述ミステリ。叙述の構造自体が新たな作内ルールの創発を引き起こし、それに準拠したメタな推理が展開されていきます。何言ってるかわかんないと思いますが、それで正常です。
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2019年83冊目。メタいのは嫌いじゃないし、○○トリックを執拗なまでにイジってくるのは却って清々しい。トリックのアイデアと意気込みは買いだけど、説得力に欠けるのとゴチャゴチャし過ぎているのが難点。
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2019.10.8読了。
独創性はありますが、個人的についていけませんでした…
おっさんになったということかもしれません 笑 -
えぇぇぇ……………。
色々衝撃なんだが…………。
っていうかこれデビュー作の続編(?)なのかよ……?
だったらまずデビュー作を文庫化してくれ……?
いかなメフィスト賞といえどもちょっと奇抜すぎてさすがの私も時代に追いつけない。まぁこれが受賞作ではないのだが……。続編(?)なのだから推して知るべし。
というかこれが続編(?)だというのも作中で知るという奇異な体験をしてしまった。
そして奇想天外なトリック。思考が追いつきません。
デビュー作が文庫化してもちょっと読むのをためらうような怖気づいちゃうような作品でした。 -
【〇〇トリック発動中!】
だからと言って心配するな。
気をつけなくても気付かされる、気をつけたところで意味がないと。
ちなみに作者とアイとユウ!廊下できをつけ!!
著者プロフィール
柾木政宗の作品





