シリーズ人体 遺伝子 健康長寿、容姿、才能まで秘密を解明!

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065169131

作品紹介・あらすじ

NHKスペシャル総合司会タモリさんと山中伸弥教授による、大好評の人体シリーズ。今「人体の設計図」遺伝子の秘密が驚異のスピードで解明されています。これまでの常識が180度変わる最先端の研究報告を世界各地に取材。DNA顔モンタージュ、百寿者の秘密、糖尿病の治療薬、がん抑制遺伝子、誰もが持って生まれる約70個の突然変異とは?などなど、自分自身の体の中で起きている奇跡が眼前にくり広げられ大反響を呼んだ同番組を書籍化。番組では伝えきれなかったDNAのスイッチを良いほうに変える食事や運動についても紹介します。

第1部は「あなたの中の宝物 “トレジャーDNA”」。
宝物とは、遺伝子以外のゴミ、ジャンクなどと呼ばれてきた残り98%のDNAを指します。番組に登場した俳優の鈴木良平さん自身も驚いた、唾液から本人そっくりの顔が再現されるDNA顔モンタージュ。顔ばかりか、病気のなりにくさ、薬の効き目など、ひとりひとりの個性を左右するDNAだったのです。
石原さとみさんにとって、カフェインが体によいかどうかも調べました。そう、「○○が健康によい」は、誰にでもあてはまるわけではないという事実も明らかに! 世界各地の100歳以上を調べたら、ヘビースモーカーや運動嫌いでも元気な人が少なくなく、彼らは、がんやアレルギーなどから体を守るDNAの持ち主でした。人が誰でも持つ平均70個の突然変異がどんな奇跡を呼ぶかもわかります。
第2部「“DNAスイッチ”が 運命を変える」では、俳優の阿部サダヲさんも、遺伝子によって人が変われるチャンスのあることに感銘を受けていました。しかも、普段の自分の生き方がDNAのスイッチを変えているという事実も判明。たとえばランニングで記憶力がアップするのもスイッチがオンになるから。緑茶やナッツなどDNAスイッチを変化させる食べ物も紹介。スイッチはもちろんスポーツや音楽といった才能にも影響を与えています。
反対に、自分の肥満のせいで子や孫がメタボになるということがわかり、デンマークでは子作り前の男性が「精子トレーニング」でスイッチを切り替えようと運動中を取材。がん治療においては、がんを抑える遺伝子をオンにする薬も実用化されています。一卵性双生児の宇宙飛行士による驚異の実験結果を番組では初披露。
今、遺伝子検査を受ける人が増えています。一方、多くの視聴者の方々から、遺伝子操作などへの不安の声も寄せられました。
第3部では「山中さん、生命科学の危険性とは何ですか?」というテーマで、山中伸弥教授と番組制作を統括した浅井健博氏が対談。生命科学のトップランナーとしてノーベル賞を受賞した山中教授が、読者に向け遺伝子研究の発展に伴う問題点を明らかにします。生命倫理なき研究の脅威と、今後私たちはどうすべきか、具体的に語り合っていきます。

感想・レビュー・書評

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  • DNAに関する新たな知識が得られた。
    DNA =遺伝子ではない、というとや、後天的にDNAの変化させる(スイッチ)要素があるということは全く知りませんでした。
    山中教授の遺伝子研究に関する人類の発展とリスクに関する対談コメントに考えさせられるものがあった。

  • 遺伝子スイッチを入れよう 食事と運動 結局科学の進歩ってこんなもん

  • 中国のDNA研究の最先端である「DNA顔モンタージュ技術」の成果が凄すぎて怖い。例えば、僅か髪の毛一本から復元された顔は実物とほぼ一致しています。国際的に激しい競争状態にある遺伝子研究、いや、ゲノム研究の最先端が紹介されています。想像力が追いつかず、将来する未来予想図が浮かばない。読後の感想は漠然とした恐怖でした。

  • サイエンスとはこれ面白きことなり

  • 2020-5-20 amazon

  • めちゃくちゃ専門誌っぽいのに中身は誰が読んでも理解できるくらいに一般的な言葉でわかりやすく説明されている。かいつまんでポイントをかく。

    ・特定の病気になりやすいDNAがあれば逆に抗体力のあるDNAもある。例えばたばこ吸い続けてもがんにならない、とか
    ・DNAにはスイッチがあって入ったり切れたりする
    ・スイッチは運動や習慣、環境で入り切りされる
    ・後天的な才能や体質も遺伝する

  • ゲノムに突然変異が一世代でおこる、またメチル基の働きにより遺伝子のオン、オフが分かれるという紹介。遺伝子決定論や後天獲得形質は遺伝しないということが変わる可能性があるということを教えてくれる本

  • NHKスペシャルの解説本。
    DNAの内、遺伝子とされているのは全体の2%。
    残りの98%はジャンクDNAと言われてきたが、最近の研究ではこの部分が人間らしさや個性を司る領域であることが判ってきたらしい。この本では最新の研究で判明したことを紹介する。
    EPS細胞の研究でノーベル賞を受賞した山中教授のコメントも紹介されていたが、彼自身も世界の研究の速さにはついて行けない部分があるらしい。生命科学は、日進月歩でしかも範囲が広い。ただ研究は進んでも生命倫理の問題はどうしても避けられない。これは人間の枠組みを決める重賞な問題だ。研究が行き過ぎると、枠を超えてしまう。研究者はその先に行きたがるけれど、何等かの縛りは必要。
    読んでいて、生命とは何かについて色々考えさせられることが多かった。

  • <目次>
    はじめに
    第1部あなたの中の宝物トレジャーDNA
    第2部DNAスイッチがあなたの運命を変える
    第3部山中さMM、生命科学の危険性とは何ですか?
    終わりに
    巻末資料 今こそ知りたい!最新遺伝子検査事情

    NHKスペシャル シリーズ人体Ⅱ 遺伝子 まとめ本
    DNA2%遺伝子、98%ゴミと思われていたがそこに存在する
    DNAが大切な働きをしていることが徐々に分かってきた。

    遺伝子にスイッチがあることや、ここには記述はないが
    長寿遺伝子の存在は、2010頃から知り合いに言われていた。
    天然由来の食物抽出成分で適切にスイッチをオンにするように
    できるとの話であった。その時にスイッチの話があったことは
    最先端でありすごいことだったのだと、実感である。

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