高次元空間を見る方法 次元が増えるとどんな不思議が起こるのか (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 51
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065172834

作品紹介・あらすじ

4次元空間や5次元空間‥‥といった高次元空間は、数学や物理学はじめ、現代では科学の多くの分野で研究されています。また、経済学や数理ファイナンスの分野でも、高次元空間というのは基礎のひとつとなっています。何故、多くの学問で高次元空間の考え方が基礎であるかといえば、数学では多変数の関数や方程式、そして多値関数を考える場合が多いためです。その際の有効な手段として、グラフを考え、現象を分析することが必要になりますが、そのグラフは高次元空間の中の図形として描かれるため、自然と高次元空間の中の図形を扱うことになります。よって、様々な学問で高次元空間が基礎だと言うことができるのです。

本書では、1次元、2次元、3次元と身近な次元の中の図形から考察をはじめます。次元を1つずつ上の次元に広げていく考え方からイメージを膨らませていきます。例えば、1次元の直線(ある領域)を1つの点の周りに回転させると、2次元の中では円になります。次に2次元の平面(ある領域)を1次元の直線の周りに回転させると、3次元の中では円柱になったり球になったりします。この考え方をもう一歩進めて、3次元の立体を2次元の平面の周りに回転させると、4次元の中で立体ができます。条件によっては4次元の中の球になります。このように、次元を1つずつ上げていく考え方を、身近な次元で考えたり練習したりすることで、高次元への応用を考えていきます。

また逆に、高次元の中の図形を、少ない次元に影を映す「射影」という考え方も、高次元の中の図形を調べる手段としては有効な考え方ですので、射影についても基礎からわかりやすく解説していきます。

現代科学にとって重要な考え方である高次元空間の図形を、読者のイメージをふくらませ、基礎からわかりやすく解説していきます。

感想・レビュー・書評

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  • 期待値が高すぎて、、、
    言ってることは分かるけど、、、
    似たタイトルの別の先に出ている本を読まにゃだめかな

  • 一生懸命書いたけど,消えた..モチベ下がったので,以下,テキトーに書く.

    「高次元が俺にも見えるかも??」と思って買った.

    要約は以下.
    1.高次元とはどんなものか?その具体例.
    2.高次元と結び目の関連.(3次元空間で三葉結び目は解けない.でも4次元で取り扱えば解ける.4次元で解けない結び目はどんなものか?どうやって作るのか?)
    3.高次元で考えること,及び,その意義.

    テーマは,「一つ上の次元で考えよう.そうすれば見えてくる性質がある」

    結び目を題材にして,高次元では結び目の性質がどのように変わるのか?と言ったことを説明している.

    良い点は,難しい理論とか数式でなく,平易な図(というより漫画)で説明しようとしている点.
    一方,悪い点は,図以上の説明努力がない点.
    「根性で想像する」「かなり,気持ちで,描いています」「読者の皆さんならわかりますよね」「ここはこの本のクライマックスですから,気合いれてください」etc.と,まるでこちらの能力次第で,わからない人がわかるようになる説明がない.

    高次元を想像する機会と導入を与えてくれる本.
    勿論,1次元から2次元への展開,2次元から3次元への展開を挙げて,では,3次元から4次元への展開がどうなるか考えてみてください,といったアナロジーを持って話を進めてくれてはいる.また,高次元で考えることの意義を紹介してくれている.これは勉強になった.

    高次元を想像できる能力を持つ人が,この本を読めば高次元を想像可能だと思う.
    「この本のおかげで高次元が見えるようになりました」って本ではない,あくまで,案内をしてくれる本である.説明に丁寧さが欠けるので,星は4つとした.

  •  細かい理屈は抜きにして、直感的に高次元を見るための考え方が示されていて、実際に見ることができた。分かってしまえば非常に簡単で、どうしてこんなことに気づかなかったのかと思うほど。そしてトポロジーで出てきた「切断」の意味もようやく分かった。まさにこれが次元を1つ上げる操作だったとは。これでトポロジーが理解できたかといえばそんなことはない。そもそも本書は高次元を見ることに特化していてトポロジーそのものを説明しているわけではないし、理論のかなりの部分も端折られている。しかし、高次元を見ることができたことで、トポロジーの理解へ一歩進めたのは間違いないと思う。

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著者プロフィール

数学者、作家、大学教員。東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了。博士(数理科学)。元ブランダイス大学訪問研究員。研究テーマは、高次元結び目、1次元結び目およびその周辺


「2019年 『高次元の図形を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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