またね家族

著者 :
  • 講談社
3.22
  • (3)
  • (8)
  • (15)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 184
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065182918

作品紹介・あらすじ

父の余命は3ヵ月。
何者にもなれなかった僕は――
あなたの息子には、なれたのでしょうか。
小劇団を主宰する僕〈竹田武志〉のもとに、父から連絡があった。余命3ヵ月だという――。
自意識が炸裂する僕と、うまくいかない「劇団」、かわっていく「恋人」、死に行く大嫌いな「父親」。周囲をとりまく環境が目まぐるしく変わる中、僕は故郷の福岡と東京を行き来しながら、自分と「家族」を見つめなおしていく。不完全な家族が織りなす、歪だけど温かい家族のカタチ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大学時代の友人と劇団を立ち上げているタケシ。両親は離婚している。父より余命3ヶ月と連絡があった。仲の悪い兄が会社を辞め、父の看病をする。それでもタケシは演劇を続ける、震災があっても、恋人が離れそうになっても。
    演劇と家族。主人公が、演劇と葛藤するところ、良い。家族に限らず、仲間や恋愛相手とも器用にやっていけない、でもそれがとても人間らしく描かれ良かったなあ。家族については、自分自身のことを思い返す。会っていなくても、過去に喧嘩しても、ギクシャクしていても、家族ならではのものがあるねえ。

  • 若き演出家の苦悩と家族との葛藤の物語。

    一章 2010年秋
    二章 2011年冬
    三章 2012年夏
    四章 2013年春

    小劇団の主宰から、商業舞台演出、さらにテレビのドラマ監督へとステップアップしていくタケシだが、認めてくれない父との確執の関係に、父の病魔により家族を見つめ直す日々に。

    自分を認めて欲しい、自分は頑張っているという利己的な性格のタケシは、恋人やベテラン演者から苦言を呈されてしまう。

    何がしたいのか、何ができるのか、若き演出家が自分を見つめ直す。


    んーなんかフィクションなのに、妙に現実的で平坦な話に思えてしまった。
    文体は読みやすいので、もっとフィクション寄りで良いと思う。

  • あまり共感できず。

  • 自分の人生ではあまり演劇と接点がないため、のめり込めなかった

    演劇サークルとか少し苦手。
    夢追ってるとか、アツい感じとか、そもそも男女が一緒にいちゃいちゃしてるサークルみたいなものが羨ましいから。
    でも結構大変な世界みたいなのでいい部分だけではないのかなと思った。

    西さんが最後の方にいってたセリフが少しささった。
    過去の自分は先生だ。みたいな?忘れたけど

  • 世の中には、「世界を支える人」と「世界を変える人」がいて、エンターテイメントは確実に後者だという一文が印象的。

  • エンタメで世界は変わらないけど人は変わる

  • 85若々しい感性が詰まった作品。振り返るとめっちゃ恥ずかしい子供だったあの頃を思い出す。ちょいストーリーが散らばる感じはあるけど勢いで読んだ。次も読みたいかな。

  • あ〜。
    主人公もお父さんも苦手だ。

  • 脚本家とか映画監督とかされてる松居さんの作品。主人公のタケシが、マジ自己中で自己顕示欲が高すぎて受け入れられずに、久しぶりに途中で放棄しそうになってしまったけど、中盤くらいの劇団が休止になったり、親のことやら仕事での進展から変わっていくとこからは何とか読めました。自分はもっと認めてもらえる人やのに、周りが分かってくれないと思ってるイタイ男。子供としか言いようがないけど、父親との関わりから少しずつ大人になろうとしていくのは受け入れられた部分。最近出てきた作家さんの文章が読みにくく感じるのは年取ったせいかなぁ。

  • 青春小説

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1985年生まれ、福岡県出身。劇団ゴジゲン主宰。12年、『アフロ田中』で長編映画初監督。テレビ東京『バイプレイヤーズ』シリーズを手掛けるほか、監督作に『自分の事ばかりで情けなくなるよ』(2013年)、『私たちのハァハァ』(2015年)、『アズミ・ハルコは行方不明』(2016年)、『アイスと雨音』(2018年)、『くれなずめ』(2021年)他。『ちょっと思い出しただけ』(2022年)は第34回東京国際映画祭コンペティション部門で、観客賞とスペシャル・メンションをW受賞。著書に『またね家族』。

「2022年 『ノベライズ ちょっと思い出しただけ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松居大悟の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×